日差しの強い夏。屋外でのスポーツや活動が楽しい季節ですが、その一方で注意すべきなのが「日焼け(サンバーン)」です。日焼…
日差しの強い夏。屋外でのスポーツや活動が楽しい季節ですが、その一方で注意すべきなのが「日焼け(サンバーン)」です。
日焼けは単なる「肌が黒くなること」ではなく、軽度のやけどに分類される皮膚の炎症反応です。特に子どもやアスリートのように長時間屋外で活動する方にとって、軽視できない健康リスクとなります。
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■日焼けがもたらす影響
日焼けは一時的な赤みやヒリヒリとした痛みだけでなく、
・皮膚のバリア機能の低下
・免疫力の低下
・熱中症リスクの上昇
など、多くの問題を引き起こします。
特に子どもの皮膚は大人に比べて薄く敏感なため、ダメージが大きくなりやすい傾向があります。
また、日焼けを繰り返すことで将来的な皮膚がんのリスクも高まるとされており、若い頃からの対策が重要です。
■スポーツと日焼けの関係
スポーツをする人の多くは、屋外で活動する時間が長く、体温上昇や水分喪失といった熱中症のリスクも高いです。
日焼けによって皮膚の温度が上がり、体温調節が難しくなるため、熱中症と日焼けは切っても切り離せない関係にあります。
また、日焼けによる皮膚の炎症は、パフォーマンスの低下にもつながるため、競技力を維持するうえでも対策は必須です。
■日焼け予防の基本
1.日焼け止めを塗る
→ SPF30以上のものを選び、汗で落ちるため2〜3時間おきに塗り直すことが重要です。
2.長袖・帽子・サングラスの活用
→ UVカット素材のウェアやキャップなどを活用して、肌の露出を減らすことが効果的です。
3.時間帯を考慮する
→ 紫外線が最も強いのは10時〜14時。可能であればこの時間帯の活動は短くする工夫をしましょう。
4.日焼け止めの飲み薬(経口UVケア)
→ 近年では内服による日焼け予防サプリメントも注目されています。即効性はありませんが、外用と併用することで皮膚への防御力を高めることができます。
■日焼けしてしまったら?
日焼け後は軽度のやけどと同じ対応が必要です。
・まずは冷却(氷嚢や水で冷やす)
・保湿(ヒアルロン酸・アロエ成分など)
・痛みや腫れが強い場合にはステロイド外用薬や抗炎症薬の使用を検討します。
特に水ぶくれができた場合には無理に破かず、医療機関を受診してください。放置してしまうと、感染や色素沈着のリスクも高くなります。
■保護者の皆さんへ
運動を頑張るお子さんが「日焼けして真っ黒」になっているのを見ると、元気の象徴のように思えるかもしれません。
しかし実際には、日焼けは皮膚にとってのストレスであり、過剰な紫外線は成長期の身体に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
大人も子どもも、今後の健康と肌のために、日焼け対策は“予防医学”のひとつと考えましょう。
[文:池尻大橋せらクリニック院長 世良 泰]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
池尻大橋せらクリニック院長・世良 泰(せら やすし)
慶應義塾大学医学部卒。初期研修後、市中病院にて内科、整形外科の診療や地域の運動療法指導などを行う。スポーツ医学の臨床、教育、研究を行いながら、プロスポーツや高校大学、社会人スポーツチームのチームドクターおよび競技団体の医事委員として活動。運動やスポーツ医学を通じて、老若男女多くの人々が健康で豊かな生活が送れるように、診療だけでなくスポーツ医学に関するコンサルティングや施設の医療体制整備など幅広く活動している。