【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆血統で振り返る札幌記念【Pick Up】トップナイフ:1…
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆血統で振り返る札幌記念
【Pick Up】トップナイフ:1着
札幌芝2000mは、2歳夏に4馬身差で初勝利を挙げた舞台で、一昨年の札幌記念では2着と健闘しています。もともと相性のいいコースでしたが、今回は一昨年と同じ稍重のコンディションだったことも味方したのか、10番人気の低評価を覆して初の重賞タイトルを獲得しました。
父デクラレーションオブウォーは現役時代、クイーンアンS(英G1・芝8ハロン)とインターナショナルS(英G1・芝10ハロン88ヤード)を勝った芝の一流馬。種牡馬としても成功し、日本にやってくる前に仏2000ギニー馬オルメド(Olmedo)をはじめ7頭のG1馬を
出しました。JRAではこれが5頭目の重賞勝ち馬となり、今年だけでも3頭が重賞を勝っています。
2代父ウォーフロント(War Front)はズバッと切れる脚はないものの、スピードの持続力が持ち味。他にアメリカンペイトリオット、ザファクターなどの後継種牡馬がわが国で供用されています。ラストの決め手比べになると厳しくなる血統なので、雨の影響で馬場が重くなり、レースの上がり3ハロンが36秒9という競馬になったのは幸いでした。向正面でじわっと位置取りを上げたのは、府中牝馬Sを勝った際のセキトバイーストのレースぶりとよく似ています。
トップナイフはステラウインド(七夕賞2着、青葉賞3着/父ゼンノロブロイ)の半弟で、3代母はアメリカからの輸入牝馬ワンスウエド。ということは、テイエムオペラオー(年度代表馬、JRA顕彰馬)と同じファミリーです。
今年、芝1800m以上のJRA重賞を勝った馬のなかで、サンデーサイレンスを持たないのは、トップナイフとセキトバイーストの2頭のみ。いずれもデクラレーションオブウォー産駒です。同産駒は、母方にサンデーサイレンスを持たない馬のほうが持つ馬よりも成績(連対率、1走あたりの賞金額)が上、という珍しいタイプです。
◆血統で振り返る中京記念
【Pick Up】マピュース:1着
父マインドユアビスケッツは現役時代、ドバイゴールデンシャヒーン(首G1・ダ1200m)を連覇するなど6つの重賞を制覇したダート短距離馬。種牡馬としてはデルマソトガケ(全日本2歳優駿、UAEダービー、BCクラシック2着)が代表産駒で、芝の重賞勝ち馬はホウオウビスケッツ(函館記念)に次いで2頭目となります。
母フィルムフランセはダート4勝馬でシンボリクリスエスの娘。レッドルゼル(JBCスプリントなど重賞3勝)の半姉にあたる良血です。
父の産駒は、勝ち星の3/4近くをダートで挙げており、母方の血もパワー寄り。マピュースはダート向きに出てもおかしくなかったのですが、芝の速い時計に対応しています。今後、ダートを使う可能性は小さいと思いますが、走らせてみたら強い、という可能性はあるでしょう。