19日、山梨学院は京都国際と4強進出をかけて激突する。2戦連続で先発を任されている菰田 陽生選手(2年)は、3回戦の岡山…

19日、山梨学院は京都国際と4強進出をかけて激突する。2戦連続で先発を任されている菰田 陽生選手(2年)は、3回戦の岡山学芸館戦で150キロを複数回計測し、ここまでわずか1失点と安定した投球を披露している。打っても3安打3打点と投打に渡る活躍。第3打席には適時三塁打を放ち、「甲子園が壊れるくらいの走りだった。『ホッキョクグマ激走』という見出しが頭に浮かんだ」と身長194センチ、体重100キロの恵まれた体格をゆらしながら激走する姿に吉田 洸二監も笑みをこぼしていた。

「本当に菰田と野球をするのが楽しい。失敗しても凄く楽しいです」。吉田監督は取材でよくこんな言葉を口にする。以前には「日本野球界の宝になる」とその素質をべた褒めしたこともあった。

 そんな逸材との出会いは菰田が中学2年時だった冬まで遡る。

「10年以上前、友人にもう一度今村(猛)みたいな凄い投手と野球をして辞めたいと言っていたんです」

 その今村とは、吉田監督が前任の清峰で09年選抜に甲子園優勝を達成した時のエース。全5試合に先発して4完投、防御率0.20と圧倒的な成績を残し、大会のヒーローとなった。その後、ドラフト1位で広島に入団している。

「自分はその言葉をまったく忘れていたんですけど、急に電話がかかってきて『千葉に凄いのがいますから来ませんか?』と声をかけてもらったんです」

 その言葉を頼りに菰田の下へ出向くと、小学生から175センチあったというそのボディに目を奪われた。「デカってなりました。なんだこいつって」。初対面で想像を超えるスケール感に強く惹かれた。

 当時から二刀流としての才能を秘めていたが、中学3年時には肘を剥離骨折していた影響でボールを投げていなかった。山梨学院入学後は115キロ~120キロのキャッチボールしかできなかったというが、みるみるうちに成長を重ね、今春の選抜では152キロを計測。天井の見えない逸材に「思ったよりいいスピードできている」と指揮官も目を細めている。

 同校初の夏8強進出で、チームは勢いに乗る。菰田は昨年度王者相手にもその規格外の才能を発揮できるのか。真価の問われる一戦となるかもしれない。