◇米国女子◇ザ・スタンダード ポートランドクラシック 最終日（17日）◇コロンビア・エッジウォーターCC (オレゴン州…
◇米国女子◇ザ・スタンダード ポートランドクラシック 最終日（17日）◇コロンビア・エッジウォーターCC (オレゴン州)◇6497yd（パー72）
トップを走り続けた岩井明愛の背中に迫ったひとりは、何を隠そう双子の妹だった。7打差の7位から出た岩井千怜は2イーグルを含む「64」で最終日のベストスコアをマーク。4連続バーディを奪った後半12番（パー5）終了時には姉に1打差まで詰め寄った。
2日続けて竹田麗央と回ったこの日は前半3番でボギーが先行しながら、圧巻の挽回を見せた。5番（パー5）は5Wで2オンに成功してイーグル。6番のバーディを挟み、7番（パー5）で今度は5Iの2打目でグリーンをとらえ、2つ目のイーグルを奪った。
2週前のメジャー最終戦「AIG女子オープン」（全英女子）を終え、米国本土でのリスタートとなった試合。「初日の段階ではアンダーパーを出せれば良いラウンドだと思っていた」というほど、復調のきっかけをつかもうと必死だった。優勝争いに加わったこと自体が「私もビックリ」。一方で、姉の米女子ツアー初勝利には驚きは少なかった。
シャンパンの泡をきらめかせて岩井明に駆け寄った18番グリーン。「いやあ、うれしかったです。勝ってほしいというか、（いつか）勝つなというのは分かっていた。頑張っていたのをずっと見ていたので。今回やってくれたなという感じ。ホッとしています」と日本ツアー時代と等しい喜びを感じた。
自身は5月の「リビエラマヤオープン」で先に1勝。米女子ツアー初年度でともにタイトルを手にした史上4人目の姉妹、初のツインズになった。「お互いが上位に行ったら『負けていられない』という気持ちになる。どっちかが勝つと、悔しい思いも、うれしい思いもする。うまく刺激し合っているところがイイと思います」と姉妹の強みに胸を張る。
姉には5打及ばず通算19アンダーの3位に終わった。普段なら悔しさでいっぱいになりそうな日曜日。「でも、きょうはうれしいです。なんでか分からないけど」と笑った。（オレゴン州ポートランド／桂川洋一）
