全国高校総体は16日、ジップアリーナ岡山で柔道の女子団体決勝が行われ、比叡山(滋賀)が桐蔭学園(神奈川)を破って初優勝…

 全国高校総体は16日、ジップアリーナ岡山で柔道の女子団体決勝が行われ、比叡山(滋賀)が桐蔭学園(神奈川)を破って初優勝を果たした。

 3人制で競う柔道女子団体決勝に、比叡山は全員が2年生の布陣で挑んだ。1勝1引き分けで迎えた勝負の大将戦。坂本四葉は「意地でも(優勝を)取りにいく」と気合を入れた。その気持ちを込めた払い腰が決まり、一本勝ちで初優勝を手にすると、選手らは目を潤ませて喜び合った。

 3月の全国高校選手権、7月の金鷲旗でともに2位と頂点にあと一歩届かなかった。4月以降、主将の中村和音ら3年生が練習で声を出し、修正すべき点を細かく指示。最後の夏に懸ける思いが稽古ににじむようになった。そんな背中を見た主力の2年生は「先輩たちの代で絶対優勝したい」と覚悟を決め、勝負への執念が増した。

 試合を終えると、補欠に回った中村に感謝の思いを伝えた。涙を流して喜ぶ先輩の姿に「めっちゃうれしかった」。坂本ら3人はうなずき合った。