苦しい状況を打破すべく、ベッツが見出した「マインドセット」とは(C)Getty Images MVPも手にした栄光のキャ…

苦しい状況を打破すべく、ベッツが見出した「マインドセット」とは(C)Getty Images

 MVPも手にした栄光のキャリアでも「最悪の1年」に目を背けず、真剣に向き合っている。ドジャースのMVPトリオの1人、ムーキー・ベッツだ。

 春先から不振に悩まされてきた。

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 インフルエンザ感染によって約11キロの減量に見舞われて始まった今季は、遊撃手に本格転向した影響もあってか、低調なパフォーマンスに終始。シーズン全体での打撃成績は打率.243、12本塁打、OPS.678と期待を裏切る結果となっている。

 直近の7試合では打率.333、1本塁打、出塁率.364とようやく復調の兆しは見えつつある。それでも残り74試合で9ゲーム差もあったパドレスに追いつかれたドジャースの苦境にあっては、懸念材料の一つとなっている。

 無論、当人は自身のスランプがチームに及ぼす影響を重く受け止めている。米版『Yahoo! Sports』のポッドキャスト番組「BAR B CAST」に出演したベッツは、「今年を振り返ってみて、自分が目標に向かう軌道に全く乗っていないんだ。こういう状況はとてもうんざりするよ」と告白。さらに率直な想いを口にしている。

「本当にひどい気分になる時もある。キャリア全体で見ても大きな目標に近づく段階だったから特にね。毎日、毎日、いろんな記者に自分の状態のことを訊かれるんだ。それは最悪な気持ちになる」

 終わりが見えない暗澹たる日々。そうした中でベッツは新たなマインドセットを取り入れた。それは「今日勝つことだけを考えよう」というものだった。

「目の前の試合に勝つためならできることは何でもする。4打数ノーヒットでも、犠牲フライで打点を挙げたり、進塁打を打ったり、守備で良いプレーすることを心掛ける。とにかくなんでもいいからチームを助けること考えたんだ。このマインドセットを取り込んでからは、本当に毎日を乗り越えられるようになった。

 正直に言えば、打率.230とかって数字を見るのは辛いことなんだ。本当に辛いんだよ。こんなことは僕の人生で一度も経験がなかった出来事からね。だから、抜け出す方法がわからなかったし、どうすればいいかは今もよくわかってない。だからなんでもいいからチームを助けることにした。これで少なくとも夜は寝られるようになった」

 死に物狂いでチームに貢献しようと模索するベッツ。そんなスターの努力が実を結ぶ日はやってくるだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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