(第107回全国高校野球選手権大会2回戦 西日本短大付2―1聖隷クリストファー) 聖隷クリストファーの応援席には、約6…
(第107回全国高校野球選手権大会2回戦 西日本短大付2―1聖隷クリストファー)
聖隷クリストファーの応援席には、約600人の生徒を含む計約2000人の大応援団が詰めかけた。1回戦はコンクールと重なって参加できなかった吹奏楽部員も、この日初めてアルプススタンドで演奏した。
ユーフォニアム担当の村岡瑞葉部長(3年)は「前回はみんな悔しがっていた。向こうのチームの演奏も迫力があって刺激がもらえているし、甲子園に来られて演奏できるのが楽しい」と話した。
野球部の父母会長で、自身も高校時代に浜松商で上村敏正監督の指導を受けた藤原英祐さん(47)は、感慨深げに甲子園のグラウンドを見つめた。「自分の在学中は甲子園に来られなかったので」
「こうして連れてきてもらえて、1勝もできて、上村先生の教え子としても父親としてもうれしい。2回戦もがんばってもらいたい」と語った。
その息子で、学生コーチの藤原龍之介さん(3年)も、大きな声で仲間を鼓舞した。聖隷に進む時、父から「上村先生の指導は甘くない」と言われた。それでも「成長したい」と自ら厳しい道を選んだ。
メンバー入りはかなわなかったが、「上村先生からできることを一生懸命やることの大切さを学んだ」。コーチとしてチームを支えてきた。「3年間教わったことを信じて、一生懸命プレーしてほしい」
終戦の日のこの日、試合開始直前の正午には、サイレンにあわせて応援団全員が立ち上がって黙禱(もくとう)をした。(滝沢貴大)