(15日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 明豊6―1佐賀北) 明豊の辻田拓未に五回1死満塁で打順が回ってきた。…
(15日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 明豊6―1佐賀北)
明豊の辻田拓未に五回1死満塁で打順が回ってきた。「打ったら僕がヒーローだ」。相手投手は外角球が得意。3球目を踏み込んで振り切ると、打球は中堅手の頭を越えた。走者一掃の先制二塁打。3度、拳を掲げた。
大分大会は5試合中4試合で先発マスクを1年生の宮元弾に奪われた。川崎絢平監督は「配球は上だが、9人に入れるには打撃があまりにも……」。
無念だったが、チームの空気は沈ませられない。後輩を全力サポート。宮元によれば、「こわもてだけれど、話すと優しい。試合前やイニング間に『外を意識させて内を突く』という配球を教わった」。
一方で、コンパクトな振りを身につけ、甲子園では先発出場を奪還した。ただ、初戦は先発メンバーで唯一の無安打に終わった。
14日は18歳の誕生日。仲間が個々にプレゼントをくれた。宿舎隣のスーパーでプロテインを買ってくれた部員も。「明日は打ってほしいな」「ヒットが見たいな」と要望されていた。
甲子園初安打に「ホッとした」。プロテインを飲んだ分、打球は伸びたのかな、と感じる。守りでは、後輩に伝授した配球をこの日も実践。「随所でインコースを使った」。11安打を浴びながら最少失点でしのいだ。
「最高の夏です」。あふれる笑顔に、3年生の仲間から「にやけんな」。優しいツッコミが入った。(内田快)