◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 2日目(15日)◇御前水GC (北海…
◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 2日目(15日)◇御前水GC (北海道)◇6932yd(パー72)◇晴れ(観衆436人)
開幕2日前、比嘉一貴は練習場で50ydのショットを打つこともできなかった。翌水曜日のプロアマもやむなく途中で棄権。それが36ホールを終わって通算17アンダーで単独トップ。賞金王に輝いた2022年「ダンロップフェニックス」最終日以来の首位浮上だから、ゴルフは分からない。
「ケガの功名かもしれません」と笑ったが、もちろん開幕前は大変だった。オープンウィークに内転筋のトレーニング、マン振りのスピード練習を連続して行った影響か、会場入りしてから右ひざの痛みが一気に激しくなり、スイングでひざを送る動きができなくなった。
お盆休みと重なって病院も救急外来のみで、ひたすらツアーのフィットネスカーに通って治療を受けた。痛み止めを服用して何とか出場にこぎつけ、初日「65」と上々のスタートを切っても安心はできない。2日目は出だし2連続、さらに14番から5連続と前半だけで7バーディを量産。4、5mのパッティングをしっかり決めきってハーフ「29」をマークしたが、後半は3バーディに“とどまった”。
パー5の5番で右に「ぶん曲げた」ティショットは、気合を入れて振りにいく動きへの怖さが出た。そんなもどかしい「ビビりショット」があるかと思えば、振りすぎない力感がグリーンを狙う場面では意外とハマってチャンスレンジに収まってくれたりもする。
今季はシードを持つアジアンツアーの「インターナショナルシリーズ」で上位に顔を出すシーンもありながら、国内ツアーを含めて3年前のダンロップフェニックス以来となるタイトルが遠い。5位に入った2月のインドではLIVゴルフでポイントランキングトップを快走するホアキン・ニーマン(チリ)とラウンドする機会があり、「めちゃくちゃ差を感じた。やっぱり、行かないと分からないことがたくさんある」と改めてチャレンジする重要性を痛感した。世界を飛び回って自分を高めながら、目の前の試合を勝ちにいく。手負いで臨む今週も、そのポリシーは決して曲げない。(北海道苫小牧市/亀山泰宏)