<第107回全国高校野球選手権大会:東洋大姫路8-4花巻東>◇15日◇2回戦◇甲子園 花巻東(岩手)の期待の2年生が、投…

<第107回全国高校野球選手権大会:東洋大姫路8-4花巻東>◇15日◇2回戦◇甲子園

 花巻東(岩手)の期待の2年生が、投打の二刀流を甲子園で披露した。

 背番号16の赤間 史弥外野手(2年)が、5番左翼でスタメン出場。打撃では木製バットで4打数1安打2打点を残すと、7回からはマウンドに上がり、2回を2安打1失点。180センチ、98キロと、2年生とは思えない体格で、敗戦のなか打席でもマウンドでも、その力を発揮してみせた。

 最後の打席となった8回に右中間への2点適時三塁打を放って意地を見せた。外角球をさからわずにフルスイング。「負けている展開なので、初球からどんどん振っていく気持ちで打った」。打球はあっという間に右中間に転がった。右打者の赤間にとっては逆方向への「流す」打撃ではあるが、スイングと打球は、引っ張った時と同じように強烈だった。

 センバツの打席も見ていたが、夏は内角球でも詰まらない打撃を身につけていた。相手の内角攻めにもバットを最短に出して対応。無理に引っ張るのではなく、押し込むようにスイングしていた。そのスイングが8回の打席に花開いた形となった。「春は木のバットに慣れていなかった。夏に向けて一球一球を大切に、打ち損じを減らすことで、芯で当てることを意識して練習してきた」と胸を張った。

 同じ2年生の4番・古城 大翔内野手(2年)よりも将来性を感じるのは、その「器用さ」にある。両腕を伸ばして構えながら、決して振り遅れない。バットコントロールがうまく、広角に長打が生まれやすくなっている。

 マウンドでも、その「器用さ」が垣間見れた。「左投げ右打ち」であることに加え、直球は140キロ前後で決して剛速球ではないが、多彩な変化球を低めに集めることが出来ていた。1点こそ取られたが、丁寧な、起用な投球は発揮出来ていた。

  「去年はベンチ外で夏の甲子園は初だったので、いい経験だった。ミスで点を取られることが多かったので、守りを固めながら、自分達のペースで攻撃していきたい。チームに貢献することを常に考えてプレーしたい」

 本人は、まだまだ不満だろう。来年は春夏ともに甲子園で大活躍してくれそうな逸材だ。