8月10日放送の『ABEMAスポーツタイム』に、元大相撲力士の豊ノ島とプロバスケ選手で群馬クレインサンダーズ所属の辻󠄀直…

8月10日放送の『ABEMAスポーツタイム』に、元大相撲力士の豊ノ島とプロバスケ選手で群馬クレインサンダーズ所属の辻󠄀直人選手が登場。お互いの「印象に残っている試合」のトークを交わす中で、相撲ファンでなくとも思わず感涙しそうな壮絶エピソードが飛び出した。
異業種トークを繰り広げた両者は、「競技生活で印象に残っている試合は?」の話題に。豊ノ島は、2007年9月場所で白鵬から初の金星を飾った取り組みについて触れ、「白鵬さんが初めて許した金星が、私。私自身も、初めての金星が白鵬さん」と、記憶だけでなく記録にも残っている大一番を挙げた。「あれだけの大横綱から初めて金星を取ったということで、思い出に残っている」と感慨深げな表情を浮かべていた。

さらに豊ノ島には、もう一つ忘れられない取組があった。かつてアキレス腱断裂の大怪我を負ってから、約2年にわたって幕下生活を送ることになったという豊ノ島は、「それはどういうことかっていうと、給料がないんです。結婚もして、子供もいて…」と強い不安感を回顧。その上で、「アキレス腱断裂から4カ月後に相撲を取った。“最低でも半年は空けてください”って言われてたけど、番付が下がるから待っていられない」と、当時の焦燥感を振り返った。
しかし、その結果ケガを繰り返し、番付は“行ったり来たり”で、なかなか幕内(※前頭以上)に戻れなかったという。「力が落ちた気はしないのに、でも結果がついてこない。苦しくなって、もう無理かな、引退か…」と、そう思って自宅に帰った豊ノ島を待っていたのは、当時4歳だったという愛娘からの「とうと(お父さん)、相撲やめないでね。お相撲さんでいてね、やめちゃ駄目だよ」という言葉だったという。
その言葉を受け「娘にこんなん言われたら頑張らなあかん、と思って」とより一層奮起。「部屋の師匠に、もう一度だけ“すみません、頑張ります”って言って。それが、十両に復帰できそうっていう時の一番だった」と、まさに一生忘れることはないであろう人生の大一番を明かした。
(ABEMAスポーツタイム)