第107回全国高校野球選手権大会に出場中の島根代表・開星。宮崎商との1回戦では、データ班が収集した情報と分析結果を生か…
第107回全国高校野球選手権大会に出場中の島根代表・開星。宮崎商との1回戦では、データ班が収集した情報と分析結果を生かし、競り勝った。宮城代表・仙台育英との2回戦に向けてもデータ班が情報収集と分析に努めている。
「遅い球の後のストレートをねらっていくように」――。宮崎商戦を間近に控えた今月初旬の選手ミーティング。藤江来斗主将(3年)は、ベンチ入りの選手たちにそう指示した。
根拠は、データ班が集めた情報と分析結果だった。データ班は宮崎商の試合などをもとに、相手バッテリーの配球パターンやカウントを取りにくる球種を分析していた。宮崎商戦で5打数3安打と好調だった小畑武流選手(3年)は「ミーティングを通じて配球パターンを頭に入れていたので、ねらい球をしぼることができた」と振り返る。
データ班は決まったメンバーで動いているわけではない。控え選手の藤江主将を中心に、ベンチ外の選手たちが練習の合間を縫って自主的に取り組んでいる。
大会に向け、大阪のホテルに宿泊してからは、ベンチ外の和田佳延(よしのぶ)選手と加納安成(あんせい)選手、記録員としてベンチ入りしている福島柚輝(ゆずき)選手の3年生3人もデータ班として活動を始めた。1回戦の相手が宮崎商に決まると情報収集に着手。エースら投手陣の球速、球種、牽制(けんせい)時のクセのほか、警戒すべき打者、どんなカウントからバントを仕掛けてくるのかといったことなども分析した。SNSを通じて宮崎商と対戦したチームの選手と連絡を取り、勝つためのヒントを探ることもした。
分析結果をもとに練り上げた相手投手の攻略法の一つが「遅い球の後のストレート」だった。アルプススタンドで応援していた和田選手は「先発投手から安打を重ねてくれて、うれしかった」。宮崎商の後半の粘りを指摘していた加納選手は「気を緩めることなく守ってくれた。それがサヨナラ勝ちにつながった」と話す。
仙台育英戦に向けても情報収集と分析を進め、選手ミーティングを重ねている。竹下伸也コーチは「指示しなくても、自分たちで情報網を広げ、自分たちで集めてくる。データ班は心強く、欠かせない存在です」とたたえる。(堀田浩一)