(13日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 創成館1―0神村学園) 1点リードで迎えた七回裏、創成館のエース森下…

 (13日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 創成館1―0神村学園)

 1点リードで迎えた七回裏、創成館のエース森下翔太投手(3年)は、神村学園の打線を六回まで無安打に抑えてきた奥田晴也投手(同)からマウンドを引き継いだ。

 「この流れを変えずに、自分も無安打に抑えよう」。先頭打者を三振に討ち取ったものの、次の打者に相手チームにとって初の安打を許してしまう。「自分のピッチングをして、相手に絶対に流れは渡さない」。最後は守備に助けられ、九回裏まで計2安打で抑え、1点差を守り切った。

 最速149キロを誇る右腕。甲子園の開幕試合では、小松大谷(石川)を相手に完投し、毎回三振を奪った。

 ただ、エースとして順調に歩んできたわけではない。13日に先発した奥田投手は、昨夏の甲子園で2年生ながら登板したが、森下投手はアルプススタンドで試合を見守った。悔しさをバネに、球速のある投手の動画を見て体の使い方を学び、下半身の強化に励んだ。

 今回、奥田投手が先発に起用されたのは、3回戦を見すえた稙田龍生監督の「先を考えた」布陣だった。森下投手には残念な気持ちもあったが、地方大会決勝の延長タイブレークで継投し、ピンチを乗り切った奥田投手を信頼もしていた。

 ライバル同士の2人は試合後、「ナイスピッチング」と互いにたたえ合い、チームにとって初となる夏の甲子園での2勝達成を祝った。(菅野みゆき)