(13日、第107回全国高校野球選手権2回戦 関東第一6―1中越) 「勝負強さをテーマにやってきたので、この結果は悔しい…
(13日、第107回全国高校野球選手権2回戦 関東第一6―1中越)
「勝負強さをテーマにやってきたので、この結果は悔しい」。試合後、4番で主将の窪田優智(3年)は自分のプレーを冷静に振り返った。
1年秋からベンチ入りし、昨秋に4番を任された。夏の県大会では10安打10打点と勝負強さを発揮。「うちは気持ちの面でもプレーの面でも窪田のチーム」。本田仁哉監督の信頼は厚かった。
「もともと野球が大好きなガキ大将。楽しみながら真剣勝負を挑んでいく」(本田監督)。そんな野球好きの少年は、昨秋の県大会決勝を境に変わった。
八回まで新潟明訓を3点リードしていたが、その裏に4失点し、逆転負けした。「試合中にチームの中でちゃんと会話ができなかった」。主将として責任を感じた。
「それまで自分が強く(仲間に)言い過ぎていた。こういう主将だったら、思ったことは言えなかったろうな」。そう反省し、「周りの仲間がどこからでも自分に思いや考えを言えるように。みんなで話し合って課題を解決していくチームを目指す」と誓った。
決意は仲間に響いた。二塁手の清水悠利(3年)は、「秋から窪田が変わった。オンとオフの切り替えがうまくなって、オフの時はフレンドリーで面白くなった」と話す。
自身を見つめ直した主将を中心に、チームも躍進した。春の県大会を制し、北信越地区大会では甲子園の常連・敦賀気比(福井)を破った。
そして、7年ぶりにたどりついた夏の甲子園。だが、昨夏準優勝校の壁は高かった。
試合後、「自分のこととチームのことと、両方やらなくてはいけなくて、そのバランスが難しかった」と胸の内を明かした。主将としてひそかに悩んできたことだった。
「けんかもしたけどみんなでチームを作り上げてきた。こいつらともう野球ができないと思うと寂しい」。肩を落とす仲間を見つめながらそう話す顔は、「野球好きのガキ大将」に戻ったようだった。(井上潜)