角田は残り10戦でどれだけポイントを獲得できるだろうか(C)Getty Images 今シーズン、レッドブルはここまで1…

角田は残り10戦でどれだけポイントを獲得できるだろうか(C)Getty Images

 今シーズン、レッドブルはここまで14戦を終え、獲得ポイントのほとんどがエースドライバーであるマックス・フェルスタッペンにより得られている。もうひとつのシートに座る角田裕毅の不振は、マシンのパフォーマンス不足も大きく影響しているとは言え、ドライバーの力量を問う声もレース毎に高まっている。

【動画】表彰台で酒をグビグビと飲み続ける…フェルスタッペンの行動を見る

 すでに来季の去就についてさまざまな憶測が流れている角田。念願のトップチーム入りを果たしながら、成績低迷により今季限りとも囁かれ、加えて、レーシングブルズのアイザック・ハジャーやリアム・ローソンのいずれかが後任となるなどの議論も繰り返されてきている。

 仏オンラインメディア『WE SPORT』でも、サマーブレイクを迎えている現在、公式サイト上で来季のレッドブルセカンドシートの行方を占っており、その中では日本人ドライバーにとって悲観的な見解が綴られている。

 現在の角田がシート争いにおいて、「かつて無い程のプレッシャーを受けている」と評しており、これまでの成績から、「トップチームであるレッドブルへの定着は容易ではない」と強調。さらには、来季のチーム事情にも触れ、「同チームの長年のエンジンパートナーであるホンダがレッドブルから撤退することも、彼の将来を不安定にしている」と訴えている。

 一方、今シーズンデビューを果たしたハジャーへの評価は極めて高い。「ツノダのライバル」と位置付ける同メディアは、ここまで22ポイント、8度のQ3進出、Q1敗退無しというリザルトを称え、「結果が出ているにもかかわらず自らに高い要求を課す姿勢は、ルーキーとしては稀な精神的成熟を示している」と賛辞が並ぶ。

 また、開幕から2レースをレッドブルで走ったローソンに対しては、「レーシングブルズ復帰後、再び自信を取り戻しているが、現時点ではフェルスタッペンのチームメイト候補3人の中で最も不利な立場にある」と指摘する。

 さらに同メディアは、来季のF1デビューが有力視されているアービッド・リンドブラッドをレッドブルグループ内の“Xファクター”と称しており、噂通りレーシングブルズ入りとなった場合、「レッドブル本体のドライバー構成にも変化が生じる可能性がある」と見通している。

 これらの要素を踏まえながら同メディアでは、「成績も精神面も含め、必要とされる資質を示してきたハジャーとフェルスタッペンのコンビが有力」と主張。その上で、「ただし最終決定は、ローラン・メキーズとヘルムート・マルコという、異なるビジョンを持つ2人の戦略的駆け引き次第となるだろう」と説きトピックを結んでいる。

 他チームも含め、来季シートはほぼ埋まりかけている状況の中、残り10戦で各ドライバーがどれだけアピールできるか。そして厳しい評価となっている角田にとってこの先のレースは、レッドブル残留はもちろん、F1キャリア継続を懸けた戦いになることも間違いないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】角田裕毅の“悪夢”は「レッドブルの責任」 蘭メディアが陣営に生じたパワーバランス問題を糾弾「悲惨な結果を招く」

【関連記事】「こんなの馬鹿げてるよ!」角田裕毅が陣営に浴びせた怒り 残酷な0秒024差のQ1敗退はなぜ起きたのか?「とにかく遅い」

【関連記事】再び失速で「何もうまくいかない」 角田裕毅だけじゃなく、“エース”も漏らした自軍マシンへの不満 重鎮マルコの見解は?