＜第107回全国高校野球選手権大会：県岐阜商6－3日大山形＞◇11日◇1回戦◇甲子園　県岐阜商（岐阜）が2009年以来、…

＜第107回全国高校野球選手権大会：県岐阜商6－3日大山形＞◇11日◇1回戦◇甲子園

　県岐阜商（岐阜）が2009年以来、16年ぶりに夏勝利を挙げ、夏甲子園通算40勝を挙げた。

　先発の柴田 蒼亮投手（2年）が3失点完投で勝利に貢献した。初回は味方の失策もあり内野ゴロの間に1点を先制されたが、慌てることなく自分の投球に専念した。上からしっかり腕を振る自分のスタイルで2回から相手を封じていった。雨による長い中断も変わることなく投球。9回には2点を失ったが最後までマウンドを守った。

　「調子はあまり良くない中でも、粘り強く投げることができた。今日は1人で投げ切るぞといわれていたので、しっかりと完投できて嬉しい。2学年上の森厳徳さん（上武大）は憧れの存在で、在学中はトレーニングのことなど、ずっとアドバイスをもらっていた。頑張れよと激励の言葉をもらっていた」と、最速149キロ右腕からの言葉にも応えることができ、笑みを浮かべていた。

　打線は5回にチーム初安打から、生まれつき左手の指がない横山 温大外野手（3年）の同点打、渡辺 璃海外野手（2年）の適時打で2点を奪って逆転に成功。7回には一挙4得点を挙げて勝負を決めた。

　16年前はコーチだった藤井監督は「低めのチェンジアップの見極めが重要で、浮いたところをしっかりと捉えることができた。いろんなことがあっても、想定内といってやっていた。選手は落ち着いてやってくれた」と、雨による中断もあったが、5回の逆転劇、7回の追加点の場面を振り返って、ナインの健闘をたたえていた。