第107回全国高校野球選手権大会(阪神甲子園球場)は11日、第6日を迎え、1回戦2試合と2回戦2試合が行われる。2回戦の…
第107回全国高校野球選手権大会(阪神甲子園球場)は11日、第6日を迎え、1回戦2試合と2回戦2試合が行われる。2回戦の第4試合では、春夏通じて初出場のチームを支える「闘魂右腕」が聖地で強大な打線に立ち向かう。
【大会第6日第4試合(15時30分)】
豊橋中央(愛知)-日大三(西東京)
豊橋中央の右腕エース・高橋 大喜地投手(3年)は、誰よりも多くマウンドに立ち、チームの優勝に貢献してきた。決して、ずば抜けた球があるわけではないが、重みを感じさせる速球とキレのある変化球をコーナーに投げ分ける。
さらに、どんなピンチでも動じない、揺るぎない精神力の持ち主でもある。父が好きだったというプロレスラーの故アントニオ猪木さんの顔を真似た表情をマウンドで浮かべては気持ちを高ぶらせて打者へ立ち向かった。準決勝、決勝と、「愛知私学4強」と呼ばれる、愛知では高い壁の愛工大名電と東邦戦で2試合連続完投勝利。まさに「闘魂投球」で強力打線を封じて甲子園への切符を勝ち取った。
ピンチにも動じない投球には、もうひとつ理由がある。相手のチャンステーマが応援団から流れてくるなかの投球となるが、「圧」に感じないどころか、逆にそのリズムに乗って、体を動かす。自分への応援と思って力に感じ打者へ向かっているという。ピンチになればなるほど、燃える投手なのだ。
相手は春夏合わせて40度の甲子園出場で、春1回、夏2回の優勝を誇る日大三。西東京大会で3本塁打を含むチーム打率.364を残して優勝した。決勝では、準決勝まで5試合連続無失点で勝ち上がってきた東海大菅生投手陣から8点を奪って優勝している。レギュラー中、7人が3割以上の打率をマークするなど切れ目がない。
愛知を勝ち抜いた「闘魂右腕」が、強力打線にどう立ち向かうか。マウンドでの表情からも目が離せない。