◇国内女子◇北海道meijiカップ 最終日(10日)◇札幌国際CC島松コース(北海道)◇6642yd(パー72)◇曇り…
◇国内女子◇北海道meijiカップ 最終日(10日)◇札幌国際CC島松コース(北海道)◇6642yd(パー72)◇曇り(観衆3387人)
史上初の日米ツアー2週連続優勝に迫る山下美夢有の猛チャージだった。日米で積み上げた14勝のどれよりも遠い、5打差15位から逆転を狙った最終日。ラフからのセカンドで距離感を合わせた4番で最初にスコアを伸ばすと、7番(パー3)のバーディでスイッチが入った。
アイアンショットで左ピンの狭い左サイドを攻め込んで獲り、短いパー4の8番もベタピンに絡めるタップインバーディ。9番(パー5)は2打目のフェアウェイウッドで左ラフに入れるミスもありながら、アプローチを突っ込み切れなかった後のパッティングでカバーして3連続。本人は前半リーダーボードを意識していなかったというが、この時点で首位に並び、さらに最終組の森田遥が5番でボギーを喫して単独トップに躍り出た。
連日2アンダー「70」にとどまった予選のうっ憤を晴らすかのようなプレーにうなずきつつ、仕留めきれなかったサンデーバックナインを悔しがる。「10番からもうちょっと、勢いのあるショットで攻めのゴルフをしたかった」。13番のバーディで後半のスコアを動かすまでの“小休止”と、14番(パー3)からの3ホールで喫した2ボギーに首を振る。
大きく打ち下ろす191yd設定のパー3では、左から強風が吹いており、ウッドのティショットがつかまって左手前のラフへ。アプローチが止まらず4mほどオーバーしてスコアを落とすと、16番ではフェアウェイからのセカンドを「絶対に外してはいけないところ」だったピンに近い右ラフにこぼしてボギーをたたいた。
16番のような左足下がりの傾斜地からグリーンを狙うショットは、このコースで幾度となく対応を求められるシチュエーション。勝負どころのミスを受け止め、3週後の「FM選手権」(28日~/マサチューセッツ州TPCボストン)から復帰を予定する米ツアーでの戦いに生かすつもりだ。
「AIG女子オープン(全英女子)」でメジャー制覇を遂げた翌週の日本ツアー凱旋は、最終日「69」で通算7アンダー4位フィニッシュ。日本のファンの熱い応援に感謝しつつ、キャディを務めた妹・蘭さんと2人でタイトルをつかめなかったのが心残りではある。「妹も優勝したい気持ちもあったと思う。また2人で優勝を目指してリベンジしたいなと思います」と再タッグを見据えた。(北海道北広島市/亀山泰宏)