◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 3日目(9日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇72…
◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 3日目(9日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7288yd(パー70)
最終18番をボギーにしたトミー・フリートウッドは、同組ジャスティン・ローズ(ともにイングランド)のバーディに笑顔になった。直前まで3ストロークあった差は一気に1打に。背中に迫られても、悲願のPGAツアー初優勝がかかる最終日のことを思えば「素晴らしいことだ」と言えた。
第3ラウンドは結局「69」で首位を守ったフリートウッドは通算14アンダー。ローズは「67」で回り13アンダー2位でフィニッシュした。そして、3位に控えるのがこの日、「65」をマークして先に12アンダーで終えていたスコッティ・シェフラー。仮にローズが18番で1.2mのチャンスを外してパー以下にしていれば、フリートウッドは最終組の2サムで今季4勝の世界ランク1位と相対すところだった。
「ジャスティンは僕が尊敬する、ツアーで最も近い存在のひとり。驚くべきキャリアを築いてきた。彼がバーディを獲ってくれたからあしたは2ボール(2人)でぶつかれる」。その言葉に呼応するように、米ツアー11勝のローズも後輩との直接対決に満面の笑み。「一緒にプレーするのが良いと思っていた。トミーもおそらく、スコッティよりも僕とプレーすることを望んだはずだ。最後のバーディを喜んでくれたしね」
DPワールドツアー(欧州ツアー)7勝のフリートウッドは2017年にPGAツアーに本格参戦してから、未勝利のまま時間が経過。キャリア通算161試合で2位が6回。今季は年間ポイントレース(フェデックスカップ)で9位につけながら、タイトルだけが遠い。
「優勝争いができるポジションにいればいるほど、チャンスは広がる。とにかく経験から学びたいといつも思う。あしたは僕の日かもしれないし、そうならないかもしれない。でも最も大切なのはこの場所にいることだし、挑戦し続けたいと思うんだ」。心優しい大先輩とのマッチレースが扉を開くか。(テネシー州メンフィス/桂川洋一)