<第107回全国高校野球選手権大会:西日本短大付4-3弘前学院聖愛(延長10回タイブレーク)>◇9日◇1回戦◇甲子園 2…

<第107回全国高校野球選手権大会:西日本短大付4-3弘前学院聖愛(延長10回タイブレーク)>◇9日◇1回戦◇甲子園

 2年連続で初戦を突破した西日本短大付(福岡)のトップバッターの「株」が、またひとつ上がった。

 一時は逆転を許したが、7回に1番の奥 駿仁外野手(3年)の犠牲フライで追いついて、延長戦に突入。「走攻守」でプロも注目する好外野手がチームの勝利に貢献した。

 延長タイブレーク10回表には無死一、二塁から犠打失策で出塁。50メートル5秒8という驚異的な快足も披露。チャンスを広げ、押し出し死球での1点勝ち越しにつなげた。

 OBでもある日本ハム・新庄監督をほうふつさせる素質の持ち主。「新庄さんは偉大な選手。そういう選手を目指せる選手と呼ばれるのは自分として光栄です」と笑みを浮かべる。「10回のバントの場面は監督からも自分で生きるようなバントをしてもいいと言われ、それができて良かった」としてやったりの表情だった。

 驚くべきことに、3回2死二塁の場面に打席に入ったが、相手ベンチが故意四球を選択。一塁に歩かされた。まだ0対0の序盤でも、歩かされるほど、相手ベンチからマークされていた。

 バットの方は2打数無安打と消化不良に終わった。「打撃は相手のポジショニングの良さに苦しんだ。次戦へ向けて研究していきたい」。

 同じセンターのポジションであり 「ポスト新庄」として期待されるセンスの持ち主の本当の「出番」は、これから訪れることだろう。