新型パーツも導入され、走りの精度にも変化が見え始めた角田(C)Getty Images 角田裕毅は、間違いなく正念場を迎…

新型パーツも導入され、走りの精度にも変化が見え始めた角田(C)Getty Images
角田裕毅は、間違いなく正念場を迎えている。去る8月3日(現地時間)に決勝が行われたF1の今季第14戦のハンガリーGPでも17位と惨敗した25歳は、ドライバーズランキングでも18位と低迷。3月末のレッドブル昇格後12戦で獲得ポイント7と苦しんでいるのは言うまでもない。
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もっとも、当人はここ数戦での手応えを口にする。ハンガリーGPでの公式予選でも、エースドライバーのマックス・フェルスタッペンと0秒163と差を縮めている角田は、「過去数年間で彼(フェルスタッペン)にここまで迫ったドライバーはいない」とも語っている。
ベルギーGPの公式予選から新型パーツも導入され、マシンの精度も向上。そうした“後押し”もあり、角田は自信を口にするのだろう。ただ、識者たちは勝負所で「結果」を出せずにいる日本人に厳しい意見を寄せる。オランダ紙『De Telegraaf』で、元F1ドライバーのクリスチャン・アルバース氏は、角田に異を唱えるように持論を展開している。
「興味深いのは、マックスのマシンも状態悪いときだけ、ツノダの差が縮まるということだ。マシンが良くなれば、また大きく差は広がるはずなんだ」
たしかに先述のハンガリーGPでは、フェルスタッペンも1位のランド・ノリス(マクラーレン)とは0秒726差の9位と後退。公式予選後には「何をやっても大きな違いは出なかった。それは奇妙なことだ」と嘆いてもいた。
そうした状況を踏まえてアルバース氏は、こうも続けている。
「オンボードでの映像を見れば一目瞭然だ。コーナー中盤でのアンダーステアがひどくて、マックスがどれだけ苦しんでいたか分かる。ああいうマシンは彼の好みじゃない」
F1は、ハンガリーGP後にサマーブレイクに突入。約4週に低迷するレッドブルはいかにチームを立て直すのか。自信を口にする角田を含めて逆風を受ける常勝軍団の行く末に注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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