(全国高校野球選手権大会第4日第2試合、済美3―5東洋大姫路) 済美の1番打者・鎰谷典太朗選手(3年)は一回、試合が始…
(全国高校野球選手権大会第4日第2試合、済美3―5東洋大姫路)
済美の1番打者・鎰谷典太朗選手(3年)は一回、試合が始まって間もなく二塁打を放ち、先制の好機を作った。二塁上で何度もガッツポーズし喜びを表した。
二回の2打席目も勝ち越しとなる適時内野安打を放ち、相手を苦しめた。
7年ぶりの夏の甲子園で済美は白星とはならなかったが、試合後、田坂僚馬監督は「最初の打席でああいう打撃を見せてくれ、チームに勢いをつけてくれた」と鎰谷選手を評価した。
鎰谷選手は「出塁して得点につなげる試合のキーパーソン」と周囲の期待を受けながら、愛媛大会では通算19打数無安打に終わっていた。甲子園にかける思いは人一倍強かった。
甲子園初戦までの10日間のうちに、ステップを踏まない打撃フォームに修正した。そして「いつも通りのフルスイングで必ず塁に出る」と心に強く誓っていた。
奈良県出身。野球部の寮長を務め、約40人の寮生を束ねるムードメーカーだ。「いつでも話しかけてくれる。頼りがいがあるし、優しい兄といった存在」(山下愛怜マネジャー)と後輩らの信頼も厚い。
済美は強豪・東洋大姫路に2点差をつけられながらも、無失策だった。引き締まった試合の一つ一つのプレーに観客から何度も拍手が送られた。
鎰谷選手は「打撃で貢献できなかったところは守備で少しは貢献できた」と振り返った後、こう話した。「誰もが来たい場所で試合ができて幸せだった」(水田道雄)