復帰へ向けて調整を続ける佐々木。チームは長い目で見ていくようだ(C)Getty Images 右肩の不調により戦列を離れ…

復帰へ向けて調整を続ける佐々木。チームは長い目で見ていくようだ(C)Getty Images

 右肩の不調により戦列を離れているドジャース佐々木朗希の復帰が近づいているようだ。「インピンジメント症候群」のため負傷者リスト入りとなり3か月が経過した現在、実戦形式での投球やリハビリ登板のスケジュールがあることもデーブ・ロバーツ監督が明かしており、現地メディアでは8月下旬での公式戦復帰の見込みであるとも伝えられている。

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 また、ロバーツ監督の会見の中で、佐々木が復帰を果たした場合での起用法について問われた際、先発、リリーフ、それぞれの役割を担う可能性を示唆。加えて、「プレーオフにはベスト13の投手を連れて行く」ともコメントし、注目を集めている。

 ドジャース投手陣はタイラー・グラスノウ、ブレイク・スネルらが故障から回復。すでにローテーションに組み込まれており、大谷翔平も「二刀流」として登板毎にイニング数を伸ばすなど、前半戦と比べて先発陣の層は間違いなく厚みを増している。それ故、佐々木の復帰後に関しては勝利への貢献も期待される一方で、慎重な起用を求める声も上がっている。

 米メディア『FANSIDED』が8月7日、佐々木の特集記事を配信。ロバーツ監督が終盤戦やポストシーズンでの佐々木の起用を明言しなかった対応を振り返り、「これは妥当な姿勢かもしれない」などと論じている。

 その理由として同メディアは、「オフシーズンに沸いたフリーエージェンシー争奪戦で忘れられがちなことだが、彼はまだ23歳のルーキーだ。他の若手投手、たとえばポール・スキーンズやジェイコブ・ミジオロウスキーと比べて、彼にはMLBでの土台づくりに時間を要する可能性がある」と訴えている。

 また、復帰直後で大きな重圧を受ける秋の戦いの中、戦力の1人として扱うことは、逆にパフォーマンス低下につながるとも指摘し、投手陣の顔触れが揃ってきていることで、「ササキを焦って酷使することや、10月に彼をマウンドに頻繁に立たせる必要もない」と強調。

 さらに、「早期の活躍を望むファンの期待は理解できるものの、長期的な視点に立てば、ササキにとっては慎重な育成が最も理にかなっている」と訴えながら、「もし復帰して“火を噴く”ような投球を見せてくれれば最高だが、そうでなければそれでも構わない。彼は2026年以降にオールスター級の選手になるチャンスを十分に持っているのだから」と見通している。

 調整が順調に進めば今月中にもマウンド復帰となる佐々木。ポストシーズンも含め、登板機会は十分に残されている中で、ドジャース首脳陣はどのような決断を下すことになるだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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