<第107回全国高校野球選手権大会:広陵3-1旭川志峯>◇7日◇1回戦◇甲子園 広陵(広島)がエース堀田 昂佑投手(3年…

<第107回全国高校野球選手権大会:広陵3-1旭川志峯>◇7日◇1回戦◇甲子園

 広陵(広島)がエース堀田 昂佑投手(3年)の1失点好投で、3年連続の初戦突破。史上6校目の春夏通算甲子園80勝を達成した。

 序盤からテンポよく、甲子園のマウンドを楽しむような投球だった。2回に1死三塁のピンチを招いても慌てることなく無失点に切り抜けた。4回に1点を先制されても、落ち着いた投球は変わることもなく、6回以降は無安打。相手に反撃の糸口もつかませなかった。

 リリースの瞬間だけ、力を込める独特のフォームが、数字以上に球に切れを生んだ。140キロ前後ながら、打者の手元で伸びる直球で、相手打線を抑え込んだ。さらに、同じ腕の振りで繰り出されるチェンジアップが有効で、タイミングを外す空振りも奪えていた。1年夏から甲子園のマウンドに立つ右腕が、初めて甲子園完投勝利をつかんだ。

 堀田の好投に応えるように打線が中盤で3点を奪って逆転。敵失、犠牲フライ2本のタイムリーなしの3点ながらしぶとく点を奪っていった。

 堀田は「今はホッとしている。調子は良くなく、球が浮いてしまった。そこは反省しないといけない。後半からはギアを上げた。次もみんなで勝っていきたい」と笑みを浮かべた。

 中井監督は「選手はよく頑張った。後半勝負だぞ、と、整備後は流れ変わるぞと」ナインにアドバイスして逆転勝ちにつなげた。堀田については「上手に変化球を交ぜろとアドバイスした。やっと最後の夏に背番号1をつけたので、もっと頑張ってほしい」とエースの奮闘をたたえた。

 2回戦では津田学園(三重)と対戦する。