智弁和歌山は大会第4日の8日、第1試合で花巻東(岩手)と対戦する。智弁和歌山・中谷仁監督と花巻東・佐々木洋監督に、カギ…

 智弁和歌山は大会第4日の8日、第1試合で花巻東(岩手)と対戦する。智弁和歌山・中谷仁監督と花巻東・佐々木洋監督に、カギとなる選手や試合展開などについて語ってもらった。

 ――相手の印象は。

 佐々木「小さい頃から智弁和歌山のユニホームを甲子園で見てきた。打力だけでなく投手力も備えた、高い総合力のある素晴らしいチームだ」

 中谷「毎年左右の好投手がいて緻密(ちみつ)な野球をされる。卒業生の大谷翔平選手や菊池雄星選手をはじめとして『個』が伸びる組織だと感じている」

 ――理想の試合展開は。

 佐々木「打ち崩すのは難しく、失点を抑えないと勝てない。エラーや四死球を絡めず、なんとか2、3点のローゲームに持ち込めば少しは勝機もある」

 中谷「先制点を取ることを常に目標にしている。立ち上がりからしっかり失点を防ぎ、少ないチャンスをものにしたい」

 ――カギになる選手は。

 佐々木「智弁和歌山のピッチャーは素晴らしいので連打が期待できない。長打が打てる古城大翔、赤間史弥、新田光志朗らがカギになる」

 中谷「投手は渡辺颯人、宮口龍斗、打線は1番の藤田一波と4番の福元聖矢の4本柱。投打の4本の軸がしっかり機能すればなんとか戦えるチームだ」

 ――試合開始時刻が8時と早い。

 佐々木「うちは朝も練習するチームなので選手は慣れていると思う。涼しい時間帯なので東北のチームにはありがたい」

 中谷「試合の何時間前に起きて何時に食事をするなどはチームとして決めてあるので、それを前倒しする。早く寝る練習が必要かもしれない」

 ――初戦に向けた意気込みを。

 佐々木「春は岩手県大会で初戦負けした。夏は何も考えず目の前のゲームを戦ってきた。守りの姿勢ではなく、チャレンジャー精神で臨みたい」

 中谷「『神は細部に宿る』ではないが、細かいところまで基本を徹底する大切さをずっと言ってきた。甲子園だからといって特別なことはないが、今までやってきたことをより丁寧に、確実にやっていきたい」(白木琢歩)