角田とのシート交代でレッドブルを去ったローソン。しかし、レーシングブルズに戻ってからの彼は絶好調だ(C)Getty Im…

角田とのシート交代でレッドブルを去ったローソン。しかし、レーシングブルズに戻ってからの彼は絶好調だ(C)Getty Images
3月の開幕から激闘が繰り広げられてきた今季もF1も、現地時間8月3日に決勝が行われたハンガリーGP後にサマーブレイクに突入。約4週間に及ぶ“休養期間”で各チームは、抱えている課題を見つめ直し、テコ入れを図っていく。
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そうした中で注目を集めるのは、レッドブルだ。今季は開幕から低調なパフォーマンスに終始している名門は、コンストラクターズランキングで1位のマクラーレンから400ポイント差の4位と大苦戦。操作性に欠け、エースドライバーのマックス・フェルスタッペンでさえ、「本当に何もうまくいかない」と嘆くマシン『RB21』の安定を図れるかは今夏の課題となる。
もっとも、後半戦の巻き返しに向けては人員整理の可能性も囁かれている。とりわけ注目を集めるのは、セカンドドライバーを巡る動静だ。
今季開幕前にリアム・ローソンを昇格させて臨んだレッドブルだったが、成績不振を理由にシート交代を決断。今季第3戦となる日本GP直前に角田裕毅を抜擢したのだが、この日本人ドライバーも昇格後12戦で獲得ポイント7と結果を残しきれておらず。チームの顧問を務めるヘルムート・マルコ博士も「ツノダがあまりにもポイントを取れなさすぎる」と断じる事態となっていた。
レッドブルの“セカンドシート問題”をめぐってはさまざまな臆測が広がっているが、ここにきて新たに浮上しているのが、ローソンの再昇格だ。英専門メディア『F1 OVERSTEER』は「レッドブルがツノダを放出した場合」と前置きした上で、「ローソンが(アイザック・)ハジャーに対して決定的なアドバンテージを持つことになるかもしれない」と論じた。
実現すれば、一大決断とも言えるが、現在のローソンはそうした憶測を引き起こすほどに調子が良いのは事実だ。直近5レースでは角田を上回る14ポイントを獲得し、好成績を収め続けている。ゆえに同メディアは「今後も結果を残し続けることがあれば、ツノダの後任候補として再び名乗りを上げる可能性がある」と予測した。
「ツノダは常にホンダの庇護を受けてきた存在だ。来週にもホンダと話し合いの場を持ち、どの方向に進むか決める」
とは、マルコ博士が角田の去就に関して語った言葉だ。果たして、レッドブルは今夏の休養期間中にチームを再編させる動きを見せるのか。ローソンを含めたドライバーたちの動静が注目される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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