及川はこれで11試合連続無失点、防御率0点台と好調を維持している(C)産経新聞社 セ・リーグ首位の阪神は8月6日の中日戦…

及川はこれで11試合連続無失点、防御率0点台と好調を維持している(C)産経新聞社

 セ・リーグ首位の阪神は8月6日の中日戦(バンテリン)に3-2の逆転勝利。

 鉄壁の救援陣の活躍が光った。打線は相手先発、柳裕也を打ちあぐねる中、1-2の7回からは左腕の桐敷琢馬が登板。

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 昨年70試合登板のタフネス左腕がわずか9球で中日打線を封じ込めると8回には主砲、佐藤輝明の適時打が飛び出し、2-2の同点にこうなると虎のペースだ。

 8回からは剛腕、湯浅京己が登板。強打のジェイソン・ボスラーを右飛に仕留めるなど、ここも無失点でつなぐ。湯浅はこれで10試合連続無失点の快投。

 さらに9回は前夜も登板した左腕、及川雅貴が登板。一死から捕手の石伊雄太を歩かせ、二死二塁のピンチを迎えるも代打のブライト健太を144キロ直球でしっかり中飛に仕留め、0でつなぐ。

 すると延長10回に打線が一死満塁から大山悠輔への押し出しで勝ち越しに成功。3-2で迎えた10回裏はこちらも剛腕、石井大智が締めて、今季5セーブ目をマークした。

 石井はこれで36試合連続無失点、指揮官、藤川球児監督が06年に樹立したセ・リーグ記録にあと2と迫った。

 まさに怪腕といってもいい活躍を見せているが、鉄壁を誇る救援陣の中でも光る活躍を見せているのは左腕リリーバー、及川だろう。

 投球時に打者に背中を見せる独特なフォームから繰り出される剛速球、宝刀スライダーなどの変化球の制球も冴え、打者を封じ込める。左打者の外角低めに投げ込むクロスファイアも一級品とされる。

 今季はここまで46試合に登板、5勝3敗、27ホールド、1セーブ、奪三振率9.27、防御率0.81と完ぺきなリリーフを見せている。

 藤川監督も及川に関してかつて自身も務めた、勝利の方程式を担う存在として高く評価もしている。

 及川の存在をめぐってはファンの間からも「本当に覚醒している」「およよ、凄いわ」「Wストッパーもいけそうだな」「今年の陰のMVPの1人」「絶対的クローザーも見てみたい」など、様々な声が上がっている。 

 守護神、岩崎優もファームで着々と復帰準備を進める中、指揮官も「チームの心臓」と位置づけているブルペンの厚みはどこまで増すのか。高いレベルの切磋琢磨でチームを支えていく。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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