◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 事前(6日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7288…

◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 事前(6日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7288yd(パー70)
レギュラーシーズンの年間ポイントレース(フェデックスカップ)上位70人が進出したプレーオフシリーズの初戦はことし、69人でティオフする。欠場を決めたのはロリー・マキロイ(北アイルランド)。キャリアグランドスラム達成者の第1戦スキップが波紋を呼んでいる。
メジャー「マスターズ」を含め、今季3勝を挙げたマキロイのポイントランクはスコッティ・シェフラーに次ぐ2位。30人によるシリーズ最終戦(第3戦)「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)への進出をすでに手中に収めており、50人が進む次週の第2戦「BMW選手権」(メリーランド州ケイブスバレーGC)から参戦すると見られている。
男子ゴルフの顔とも呼べる存在が、PGAツアーのポストシーズン初戦にいないことを危惧したのは理事会の選手ディレクターであるピーター・マルナチ。米ゴルフウィークの取材に対し、マキロイの欠場について「とても気にかかっている」と反応し、「進められていることもあると思うけれど、現状(話せるの)はそれにとどめておきたい」と来年度以降の“対策”が検討されていることを示唆した。
一方でマキロイを擁護する意見もある。シリーズが全4試合で行われた時期(2007~18年)を含め、けがや休養を理由に序盤戦を欠場する選手は珍しくなかった。ウェブ・シンプソンは「選手にプレーを強要するのは難しい。私たちがやっているのはプレーしたいときにプレーするスポーツでもある」と意見を述べた。
直前大会までの積算ポイント順で、ポイントやスタート時のストロークに差を設けていた最終戦は今年、進出者の30人が同じ条件でティオフするよう変更され、勝者が年間王者の称号を得る。そのため、第2戦までの獲得賞金やポイント、ボーナスの額を考慮しなければ、すでに進出が確定的なマキロイの決断は、合理的という見方もある。
ジョーダン・スピースは「1つの大会で1、2人は休む選手もいるかもしれないが、世界のトップが集まる大会ではそれが定着するとは思わない。(ただし、ツアーは)両方の試合をスキップさせないような方法を考えているのだと思う」と今後の展開を予想した。(テネシー州メンフィス/桂川洋一)