<第107回全国高校野球選手権大会:鳴門5-4天理>◇6日◇1回戦◇甲子園 鳴門(徳島)が頼れる右腕エースの投打の活躍で…

<第107回全国高校野球選手権大会:鳴門5-4天理>◇6日◇1回戦◇甲子園

 鳴門(徳島)が頼れる右腕エースの投打の活躍で天理(奈良)に逆転勝ちを収め、2019年以来、6年ぶりの夏甲子園勝利を手にした。

 1対3とリードされて迎えた4回、先発のマウンドに上がっていた5番打者の橋本 朋来投手(3年)が、大会2号となる2ランを放って同点に追いついた。真ん中あたりに入ってきた甘い球を見逃さずにジャストミート。打球は一直線に左翼席に突き刺さった。チームを蘇らせる値千金の一発。自分が失った点を自分で取り戻し、試合を振り出しに戻した。

 5回には 稲山 壮真内野手(2年)の決勝打でついに勝ち越し。この日は4打数4安打と打ちまくった後輩の活躍に、橋本も発奮したに違いない。

 その後、互いに1点ずつを加えて5対4と厳しい展開にも、橋本は粘り強く157球を投げ切って完投勝利。10安打はされたが、最後まで天理打線に追いつかせなかった。

 橋本は 「前半はコントロールが甘くなっていたので修正ができた。スライダーを上手く使えたので後半は抑えることができた。3失点に抑えるつもりだったが、4失点は自分の中で取られてしまい反省点です」と謙虚だったが、稲山は「みんなが稲山まで回せという声をかけてくれた。自分の中で打てるポイントを持っていて、それをしっかりと実践できた。ヤクルトの村上選手のようなホームランバッターになることを目指している」と言葉を弾ませた。

 2回戦は直前の試合で14奪三振の完封勝利を挙げた末吉 良丞投手(2年)擁する沖縄尚学(沖縄)と対戦する。