(6日、第107回全国高校野球選手権大会1回戦 開星6―5宮崎商 延長十回タイブレーク) 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で…
(6日、第107回全国高校野球選手権大会1回戦 開星6―5宮崎商 延長十回タイブレーク)
兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開かれている第107回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)で、岡山県職員の安藤秀明さん(36)が6日の開星(島根)―宮崎商戦の二塁塁審を務めた。公平公正さが求められる職場で培った視点でのジャッジ。試合後「ボールから目を切ることなく、納得できる判定ができた」と話した。
岡山県新見市出身で、岡山県高校野球連盟所属の審判。中学まではソフトボールの選手だった。高校は岡山城東に進学。野球部は選手層が厚いこともありマネジャーとして選手たちを支えた。香川大学に進学後「好きな野球に関わりたい」と審判になることを決意。講習を受け、練習試合で経験を積み、大学在学中に夏の香川大会などで球場に立った。
岡山県庁に入庁後は同県高野連に籍を移し、審判を継続。昨秋の岡山大会決勝で球審を担当したほか、今夏の岡山大会決勝では二塁塁審を務めた。甲子園へは県高野連から審判委員として派遣された。
学生野球の審判は「グラウンドティーチャー」とも言われる。選手を導き、成長を促すような存在であるべきだ、という考えのこと。安藤さんは「私生活や仕事から気を付け、グラウンドではきびきびした動きや選手への声かけなどを積極的にしています」。
県職員としては教育庁教育政策課に勤務。今回は10日ほど有休を取って大会に臨んだ。
試合は延長タイブレークの熱戦。プレーボール直後は緊張していたが、一回表に二塁盗塁をアウトにする判定をして「緊張がほぐれました」。「全国から審判が集い、学ぶことが多い。甲子園で得たものを人生の宝物として、仕事にも野球にも生かしていきたいです」
今大会は8日に1試合担当。あと1試合務める予定という。(上山崎雅泰)