投手交代のため、マウンドに向かう中日・井上一樹監督(C)Getty Images 現役時代は阪急、オリックスで活躍し、阪…

投手交代のため、マウンドに向かう中日・井上一樹監督(C)Getty Images
現役時代は阪急、オリックスで活躍し、阪神を含めセ・パ5球団で投手コーチを歴任した佐藤義則氏が8月5日、自身のYouTubeチャンネルを更新。同5日の中日・阪神戦(バンテリン)を分析した上で、最終盤の中日バッテリー陣の配球について、苦言を呈した。
【動画】期待通りの輝弾 2025年8月5日 【阪神 vs 中日】 佐藤義則の眼
中日は先発の大野雄大が6回無失点。ベテラン左腕に対しては、「抜け球もあったけど、ストレートでもスライダーでも空振りが取れていたし、大野らしさが出ていて、いい内容に見えた」と評価。2番手のジュニオル・マルテも7回の1イニングを0封。「この感じだと(阪神は)完封されるんじゃないか」と感じていたという。
局面が変わったのは8回。3番手・橋本侑樹が無死一、二塁から阪神4番・佐藤輝明に逆転3ランを浴びた。その直前、3番・森下翔太に与えた四球に言及し、「勝負できていないのが一番ダメ。中継ぎの厳しさだけど、2点差で出てくるには、さみしい内容だった」と指摘した。
佐藤氏は「9回もしかり」と続けた。1死満塁のピンチから、5番手・祖父江大輔が登板。森下を3球で追い込みながら、4球目、5球目ともに高めのストレートを投じ、5球目を右前に運ばれ、4点目を失った。
内野は前進守備を敷いていた。「1ボール2ストライクと追い込んでいるのに、(捕手・石伊雄太は)高めに要求した。俺の中では最悪の配球。せっかく内野は(前進して)ホームに投げる態勢取ってるのに、高めはない。逆の配球をしている」と断じた。
2死後、大山悠輔にも高め直球を右前にはじき返され、点差は4点に拡大。「『何考えてるの?』という感じ。内野が前に来たらゴロを打たすように、徹底的に低めに投げる。守った通りの配球をしないといかんよ」と述べた。
中日は8月5日現在で阪神には7勝6敗と、リーグで唯一、勝ち越している。「多少、相性が良いと思っている感じはしている。点数は0だったけど、8回も9回もランナーは出ているからね。そのへんは、(阪神をのぞく)5球団の中では、一番中日が戦えているのかなと感じる。先行もしているし」と佐藤氏。好相性も生かして、配球の妙を突き詰められるか。井上ドラゴンズの真価が問われる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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