◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 事前(5日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7288…

松山英樹は12年連続でプレーオフシリーズを戦う

◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 事前(5日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7288yd(パー70)

PGAツアーに本格参戦した2013-14年シーズン以降、松山英樹は12年続けてポストシーズンの舞台に立つ。まだ22歳だった初年度に125人が進めたプレーオフシリーズの出場枠が、23年から70人に狭まっても、これまで進出が危ぶまれたことさえない。

33歳の今も第一線を走っていることを証明しながら、松山は今季の成績について「不甲斐ないと思う」とこぼす。1月の開幕戦「ザ・セントリー」でツアー通算11勝目をマークした後、トップ10入りがないままレギュラーシーズンを終了。1位で飛び出した年間ポイントレース(フェデックスカップ)は21位でシリーズ初戦を迎えることになった。

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年明け早々のハワイでの1勝は本人にとっても想定外だった。「(オフ明けで)あまり練習していないところで勝ったとこにビックリした」と明かす。驚きは素直に喜びとなり、心境に変化をもたらした。「やっぱり初戦で優勝したことによってモチベーションも上がりましたし、ハードルも上がってしまった」。自他ともに2勝目を期待するメジャーで優勝争いは遠く、理想と現実のギャップはひらくばかり。「ゴルフの内容は悪くないはずなのに、結果に繋げられない苦しい試合」が繰り返された。

テンションは高め

悩ましいのがラウンド中の突発的で、大きなミス。「(6月)ロケットクラシックで(3日目に)OBを2発打ったり、先週のように1ホールでやらかしてしまったり…」。19位で終えた前週の「ウィンダム選手権」では11番ホールだけで4日間通算7オーバー。「そういうのが出てしまうのが今の状況。スイングの問題なのか、気持ちの問題なのか、よくわからないミスが多い。そんなに悲観するような内容じゃないのにな、とはずっと思っている。ただ、その“ピース”が何なのか分からない状況でやっています」と苦労を重ねている。

計算上、今大会をランク24位以内で迎えた選手はすでに次週の第2戦「BMW選手権」(メリーランド州ケイブスバレーGC)への進出が決定。松山の視線もまた先にある。最終戦(第3戦)「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)進出のトップ30確保に向け、まずは前年優勝大会で弾みをつけたい。

グリーン周りから入念に練習

開幕前のコースチェックでは、今大会を前に芝が張り替えられたグリーン周りを入念に確認。カラーと周辺の刈込みがバミューダからゾイシアに種類が変わり、松山も「去年までのイメージは一回忘れないといけない」と警戒した。「最近は初日に出遅れている。良いプレーをして上位に入れるように」。好相性のコースで納得いくプレーを披露したい。(テネシー州メンフィス/桂川洋一)