宮城代表の仙台育英は大会第2日の6日、第1試合(午前8時予定)で鳥取代表の鳥取城北と対戦する。仙台育英の須江航監督(4…

 宮城代表の仙台育英は大会第2日の6日、第1試合(午前8時予定)で鳥取代表の鳥取城北と対戦する。仙台育英の須江航監督(42)と鳥取城北の加藤重雄監督(69)が4日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で顔を合わせ、意気込みを語った。

 ――相手の印象は。

 須江 組み合わせが決まる前から投手陣が良いと聞いていた。映像で拝見したら、本当に良い。大会でも上位だと思う。

 加藤 強豪も強豪。日本を代表するチーム。近年で優勝も、準優勝も経験している。全力で、全員でぶつかっていきたい。

 ――警戒する選手は。

 須江 やっぱり3人の投手。それぞれ色が濃い。田中勇飛投手はサイドスローからストレートが強い。腕も長いし、ストレートとスライダーの軌道が良いラインで入ってくるので、見極めが難しい。田中投手にも増して、鈴木欧音投手のストレートとスライダーのキレは素晴らしい。この2人はどちらでもゲームを作れるし、フォアボールも出さない。僕が監督だったら先発を悩むほど甲乙つけがたい。背番号11の浜野功成投手は縦系の変化球が大変素晴らしいので、バラエティーに富んだ3人の投手は誰が投げてきても苦戦するだろうなと思っている。

 打者は1番の谷口翔莉選手と、3番の高垣颯斗選手は力強さがある。鳥取大会では不振だったが、春の大会まで見ると平山暖也選手が図抜けている。個人的に好きなのは橋本那由太選手。こんな良いバッターが6番にいるのかという印象。

 加藤 まず、エースの左ピッチャー、吉川陽大投手。なかなかうちは打てていないので。1番の田山纏選手、4番の川尻結大選手、3番の土屋璃空選手の4人。特に1番の田山選手は宮城大会でホームランを2本打っているので、先頭バッターを出さないようにしたい。

 ――思い描く試合展開は。

 須江 吉川投手を始め、投手陣が少ない失点で抑えられなければ勝機はない。簡単に点数は入らないので、何とか前半を0―0や、負けてても0―1で折り返し、後半粘ってひっくり返すような試合展開に持ち込めればと思う。4―5とか6―7とかの試合にならなくて、1―2、2―3みたいなスコアだと思う。

 加藤 できれば投手戦を望む。鳥取大会では打線が苦戦した。投手陣が安定すれば失点も限られるので、少ない点で競い合うゲーム展開を期待している。

 ――自チームでカギを握る選手は。

 須江 ロースコアになると思うので、吉川投手が暑さの中でどれぐらい投げられるか。先発でも、後ろを投げるにも吉川投手のパフォーマンスにつきる。攻撃であれば、川尻選手。宮城大会では本来持っているものが出せなかったと思うので、川尻選手が上がってくると得点が入る。

 加藤 みんな活躍してほしい。中でも平山選手。あの子が打てばチームも乗ってくると思うし、多分それまでにランナーが出てくると思うので、そこで得点源になればと期待している。

 ――意気込みを聞かせてください。

 須江 対戦が決まってから、試合の映像を見れば見るほど「強いな」と。一戦必勝って当たり前だが、そのつもりで、「これが全てだ」と思わなければ勝てる相手ではない。粘り強く、こちらが挑むという気持ちで臨みたい。

 加藤 この試合に勝たなければ明日はないので、とにかくうちの選手が自分の力をフルに発揮できるように持っていけたら。自分の力を出せずじまいにならないように、準備をしながら当日を迎えたい。(岸めぐみ)