第107回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)は5日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。開…
第107回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)は5日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。開会式で鳥取代表の鳥取城北は出場49校中34番目に登場。元気に腕を振って堂々とした行進を見せた。
開会式後、平山暖也主将(3年)は「いよいよ始まる、という感じです。緊張はしていません」と、引き締まった表情で話した。
初戦は6日の第1試合。相手は2022年優勝、23年準優勝の仙台育英(宮城)だが、平山主将は「しっかり準備は出来ている」。捕手として投手陣に、「仙台育英打線は1番から9番まで気は抜けない。甘く入ったら一発があるぞ」と呼びかけているという。
昨夏は零封されて初戦敗退したが、「ここまで来たら不安はない。今までやってきたことを出すだけ」と力強く語った。(奥平真也)
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阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で5日に開幕した全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)で、鳥取代表の鳥取城北は、6日の第1試合で仙台育英(宮城)と対戦する。鳥取城北の加藤重雄監督(69)、仙台育英の須江航(わたる)監督(42)に意気込みなどを聞いた。
――相手の印象は。
加藤 優勝も準優勝も経験している日本を代表するチーム。全員で全力でぶつかっていきたい。
須江 出場校の中に練習試合などで対戦したチームはたくさんあるが、その中でも屈指の投手陣だ。
――警戒する選手は。
加藤 エースの吉川投手。打線では1番の田山選手、3番土屋選手、4番川尻選手。先頭打者を出さないようにしたい。
須江 田中、鈴木の両投手は僕が監督だったら先発に悩む。浜野投手も変化球が素晴らしい。誰が投げても苦戦するだろう。
――理想の試合展開は。
加藤 投手戦を望む。打撃はなかなか思うようにいかない。投手陣が安定していれば計算できる。少ない点で競い合う展開にしたい。
須江 同じく、ロースコアでしか勝機はないと思う。1―0とか2―1とかのスコアだと思う。
――自チームのカギとなる選手は。
加藤 みんな活躍して欲しいが中でも主将の平山。平山が乗ってくればチームも乗ってくる。
須江 吉川が暑さの中でどれだけ投げられるか。打者では川尻の調子が上がってくれれば。
――意気込みを。
加藤 選手には、仙台育英という名前は(意識から)消して、高校生同士の戦いだと思ってくれと。あせってしまって自分の力を出せずじまいということのないように準備をしたい。
須江 鳥取城北は甲子園で8強以上の力があるチーム。一戦必勝、これがすべてだという気持ちで入らないと勝てる相手ではない。こちらが挑むという気持ちで粘り強く戦いたい。
――甲子園球場の印象は。
加藤 公式練習で通路からグラウンドが見えたとき、ああここに来られたかと、こんな年になってもじーんと来た。これは選手にも一生懸命やらせたいなと思った。
須江 公式練習で、ベンチに入れない選手もグラウンドに立たせた。部員が書いてくれた野球ノートを見たら「(練習時間は)20分だけだったが今までの野球人生の中で最も濃い20分だった」と。それを見て、ああ来られて良かったな、と。幸せを感じます。(構成・奥平真也)