(第107回全国高校野球選手権大会1回戦 第2日〈6日〉の見どころ。丸数字は試合順)■(1)鳥取城北(鳥取)―仙台育英…

 (第107回全国高校野球選手権大会1回戦 第2日〈6日〉の見どころ。丸数字は試合順)

■(1)鳥取城北(鳥取)―仙台育英(宮城)

 鳥取城北は田中勇飛、鈴木欧音(おと)、浜野功成と完投能力がある3投手を擁す。鳥取大会で3三塁打、4盗塁の1番・谷口翔莉(しょうり)が塁に出て重圧をかけられるか。仙台育英は宮城大会のチーム打率こそ2割7分にとどまったが、犠打飛を絡め得点機を確実にものにする勝負強さが光った。奪三振能力のある左の吉川陽大(あきひろ)ら多彩な投手陣の粘投で、競り合いに持ち込みたい。

■(2)開星(島根)―宮崎商(宮崎)

 開星は島根大会5試合でチーム打率4割3分。特に3番の持田聖純(せじゅん)は全試合で安打を放ち、6割3分2厘の出色の打率を残した。4番・松崎琉惺も11打点と勝負強く、点の取り合いなら負けない。宮崎商は5試合中4試合が1点差。ともに丁寧な投球をする左腕・永友琉生と右腕・日高有希也の継投で相手打線の目先を変え、ロースコアの展開に持ち込みたい。

■(3)金足農(秋田)―沖縄尚学(沖縄)

 投手戦が予想される好カードだ。金足農のエース右腕・吉田大輝は昨夏も甲子園で登板。力感を抑えた新しいフォームで、最速146キロの直球の質が高まった。変化球も多彩だ。沖縄尚学のエースは2年生左腕・末吉良丞。最速150キロの直球に速いスライダーを織り交ぜ、29投球回で40三振を奪った。打線には限られた得点機を生かしきる勝負強さが求められる。

■(4)鳴門(徳島)―天理(奈良)

 鳴門の橋本朋来は徳島大会で21回を投げ、わずか1与四死球。直球も変化球も低めに投げきり、打たせてとるのが持ち味だ。4番・稲山壮真をはじめ2年生を並べた上位打線は勝負強い。天理は奈良大会の全5試合で3投手以上が登板。うち3試合は無失点だった。利き腕の左右に加え上手投げや横手投げと、持ち味が異なり相手打線を幻惑させる。(松澤憲司)