坂本は今季主戦捕手として、充実した姿を見せている(C)産経新聞社 阪神は5日の公示でプロ9年目捕手の長坂拳弥が昇格。前日…

坂本は今季主戦捕手として、充実した姿を見せている(C)産経新聞社

 阪神は5日の公示でプロ9年目捕手の長坂拳弥が昇格。前日4日の公示で開幕以来、1軍に在籍していた5年目捕手の栄枝裕貴が登録抹消となっていた。

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 今季はここまで捕手ポジションは坂本誠志郎が76試合、梅野隆太郎が34試合にそれぞれ出場。特に目覚ましい活躍を見せているのは坂本だろう。

 投手陣から全幅の信頼を得ているたくみなリード、打撃でも前半戦最終の巨人戦で2ラン、後半戦入ってからも猛打賞を記録する試合など「打てる捕手」としてもチームに貢献している。

 ただ坂本が32歳シーズン、梅野も34歳シーズンとチームの未来を考えれば、イキのいい若手捕手の育成も考えたいところ。

 そこで今季、1軍帯同を続けてきたのは藤川球児監督と同郷でもある栄枝だった。試合に帯同することで先発マスクをかぶる先輩捕手がどのような所作でチームをまとめているのか、リードも含め学んでもらいたいところだったとされる。

 しかしその栄枝は後半戦始まって5試合目の7月31日の広島戦(甲子園)で今季2戦目のスタメンマスクをかぶるも、ドラフト1位左腕、伊原陵人とのバッテリーは4回4失点と結果を示せず。5回からバッテリーごと交代、藤川監督も苦言を呈していた。

 その栄枝が4日に抹消。5日に登録されたのが長坂だった。現在チームには4年目捕手、21歳シーズンの中川勇斗もいるが外野として出場している。

 チームが抱える「第3捕手問題」は岡田彰布前監督時代から抱えていた課題でもある。捕手ポジションは一定期間の実戦経験も必要、学ぶことも多く、育成に時間がかかることも知られているとあって、チームが好調な今だからこそ、着手すべきポイントともなる。

 「勝利と育成」の2大テーマをしっかり解消しながら前に進んでいる藤川監督が果たして、このテーマをどうかじ取りしていくのかも引き続き、注目を集めていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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