全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は4日、ローイング(ボート)やテニスなど8競技が5県で行われた。山梨県勢は…
全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は4日、ローイング(ボート)やテニスなど8競技が5県で行われた。山梨県勢は、テニス男子ダブルスで神村学園山梨の岡橋優希・中前孝至朗選手組が優勝した。
悲願の優勝が決まると、2人はコート上で抱き合って喜びを分かち合った。
序盤は、相手のコースをつくレシーブや自分たちのミスなどでリードを許した。それでも積極的に前へ出てボレーやスマッシュを決め、1セット目を先取した。続く2セット目も攻撃の手を緩めず、鋭いサーブも決まって6―2と突き放した。
ネット近くでプレーする陣形を多用するようになったのは、優勝を逃した前回大会がきっかけ。出場選手のストロークのレベルの高さを実感し、「ラリーではなく、ボレーで勝負しよう」と2人で決めた。
中前選手は「2人で前に出れば圧をかけられる。試合のリズムも作れる」と話す。岡橋選手は元々はボレーがあまり得意ではなく、「孝至朗を見て学んだ。コーチに速い球を打ってもらい、球数もこなした」と言う。
1年生の時からペアを組む2人。寮生活を送っており、部屋も同じだ。苦しい場面も「楽に楽に。強気に」と声を掛け合い、乗り越えてきた。中前選手が「ペアに助けられ、最後までやりきれた。本当に組んで良かった」と話せば、岡橋選手も「自分たちのプレーを貫いて勝ててうれしい。感謝しかない」。2人で支え合い、栄冠を勝ち取った。(遠藤花乃)