第107回全国高校野球選手権大会(阪神甲子園球場)が5日、開幕を迎える。今年は夕方から開会式を行い、そのあとに開幕戦とし…
第107回全国高校野球選手権大会(阪神甲子園球場)が5日、開幕を迎える。今年は夕方から開会式を行い、そのあとに開幕戦として1試合だけ実施。初の試みとなる試合が、ファンの記憶に残るゲームとなるのか。
【大会第1日:創成館(長崎)-小松大谷(石川)】(17時30分)
最速149キロ右腕と高校通算25本塁打スラッガー。今大会でも注目の2人が、記念すべき「1試合だけのナイター開幕戦」で対決することになった。
創成館のエース、森下 翔太投手(3年)は、最速149キロの直球を中心とした三振が取れる本格派右腕で、この夏もイニング数を上回る42奪三振をマークしてチームを3連覇に導いた。昨年秋までは135キロほどだった最速が、この夏までに150キロ近くまでアップ。170センチと、小柄ながら体全体を使って、腕をしならせるフォームで完成された投手に成長した。この夏は全5試合に先発して、以下の成績をマークした。
5試合35.2回21安打42奪三振11四死球5失点4自責 防御率1.01
阪神で活躍する森下 翔太外野手(東海大相模出身)と同姓同名ということでも有名。チームの大黒柱が初の聖地マウンドで実力を発揮することができるか。
対する小松大谷の主将・田西 称内野手(3年)は、昨年から中軸を打つスラッガー。昨夏甲子園で3試合に出場し14打数4安打4打点と、3番打者として、大阪桐蔭(大阪)からの勝利を含め、甲子園2勝に貢献した。今年の夏の県大会も3番に座り、以下の成績をマークしている。
5試合18打数10安打8打点2本塁打 打率.556
5試合で2本のアーチを放ち、うち1本は場外アーチでもあった。Uー18代表候補でもあり、プロからも注目されている。甲子園初アーチを記念すべき開幕戦で放つことができるか。
カクテル光線のなか、今夏最初に甲子園で校歌を歌うことができるのは、どちらの選手か。170センチ右腕がほほ笑むのか、それとも180センチ、90キロのスラッガーが胸を張るのか。5日午後5時30分。歴史的ゲームがプレーボールを迎える。