◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(3日)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd…
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(3日)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd(パー72)
前日に24歳の誕生日を迎えた山下美夢有が、米ツアー初優勝をメジャーの舞台で飾った。ルーキーイヤーでのメジャー優勝は、2021年の「ANAインスピレーション」を制したパティ・タバタナキット(タイ)以来15人目。今年4月の「シェブロン選手権」を制した西郷真央に続く日本女子6人目のメジャー制覇で、「全英女子」では2019年大会の渋野日向子以来2人目となった。
日本ツアーでは通算13勝。身長150センチながら2022年から前人未到の3年連続平均ストローク60台を達成し、22、23年には“史上最も小さな年間女王”に輝いた。竹田麗央にその座を譲った24年も2勝を挙げ、メルセデスランキング2位で終えた。同年6月にスポット参戦したメジャー「KPMG全米女子プロ」で2位、日の丸を背負った8月「パリ五輪」で4位と海の向こうでも結果を残した。
12月に米ツアー最終予選会に初挑戦し、通算27アンダー(90ホール)で1位通過。2位通過の岩井千怜に6打差をつけ、今季の出場資格を手にした。
予選会突破から初優勝までのスピードは、同じくトップ通過した1981年の森口祐子、89年の小林浩美、2005年の宮里藍、17年の畑岡奈紗を上回る最速記録となった。
主戦場を海外に移してからも、コーチを務める父の勝臣さんとテレビ電話を通じてスイング調整を重ねてきた。前週の「スコットランド女子オープン」で10位となり、今季6度目のトップ10。優勝を除くトップ10の回数はアリヤ・ジュタヌガン(タイ)、チェ・ヘジン(韓国)と並び今季最多だっただけに、初優勝は“時間の問題”だったとも言える。
優勝の余韻に浸る間もなく帰国し、次週は日本ツアー「北海道meijiカップ」(札幌国際CC島松C)に出場する。メジャー覇者として凱旋し、今季初の国内参戦でファンの前に立つ。