神宮でも快投を披露したドリス(C)産経新聞社 6年ぶりに縦ジマのユニホームに袖を通したベテラン助っ人が、頼もしい。 8月…

神宮でも快投を披露したドリス(C)産経新聞社
6年ぶりに縦ジマのユニホームに袖を通したベテラン助っ人が、頼もしい。
8月2日に神宮球場で行われたヤクルト戦に阪神は5-1と完勝。6番に入った小幡竜平の2打席連続弾を含む計4発のアーチをかける一発攻勢で今カードの勝ち越しを決めた。
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もっとも、際立ったのは打線だけではない。この日もチーム防御率1.93を記録する投手陣は安定感抜群だった。その中で異彩を放ったのは、8回に3番手でマウンドに立ったラファエル・ドリスだ。
6年ぶりに再契約してから2試合目の37歳は、高低を巧みに駆使した投球でヤクルト打線を寄せ付けずに三者凡退。もちろん、4点リードという心理的に優位にある状況ではあった。それでも、わずか7球というあっという間の登板に神宮の虎党たちは沸いた。
2016年から阪神で4年間プレーしたドリスは、20年にブルージェイズと契約。念願を叶えて立ったMLBでは通算防御率4.54、同WHIP1.55と精彩を欠き、その後は米マイナーリーグやメキシコリーグの球団を転々。昨年4月に四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスに入団し、日本でのキャリアをふたたびスタートさせていた。
そして、阪神と再契約を果たしたのだが、当初はドリスに対して懐疑的な声も小さくはなかった。最盛期を過ぎている37歳という年齢も相まって、獲得を否定的に捉える意見もないわけではなかった。
しかし、ドリスは「この数年間で経験値がかなり上がった」と宣言しての入団からわずか3日でファームでの広島戦に登板。1回を無失点に抑えると、30日の中日戦にも登板し、1回を三者凡退。好成績を収め、あっという間に1軍昇格を果たしていた。
高知ファイティングドッグスで実戦経験を踏んでいたドリスとはいえ、ここまでのスピード感で結果を出すのは、流石の仕事人ぶりである。
阪神は今月2日に蓄積疲労を考慮し、守護神の岩崎優を3年ぶりに登録抹消にした。こうした決断を後押ししたのは、スモールサンプルとはいえ、経験豊富なドリスが、文字通りの即戦力として“結果”を出しているのも小さくない影響をもたらしていると言えるのではないか。
覇権奪還に突き進む藤川阪神。その勢いをより後押しする“ラストピース”にドリスはなり得るか。今後のパフォーマンスからも目が離せない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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