◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 3日目(2日)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd…
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 3日目(2日)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd(パー72)
山下美夢有の24歳初ラウンドは、ちょっと納得がいかない終わり方だった。首位から出た3日目は、強風の中で粘る展開。ティショットに苦戦しラフから必死でかき出しながら、18番(パー5)でようやく作った1.5mのバーディチャンスもカップをかすめて入らなかった。2バーディ、3度の3パットを含む4ボギーの「74」で通算9アンダー。単独首位は守ったが、前日はフィールドベスト「65」をマークしていただけに「誕生日だったんで、もうちょっと良いプレーで回りたかった」と苦笑した。
「風も強い中で、なかなか思い通りのショットが打てなかった」と風が強まり始めた午後2時35分にティオフ。5番(パー3)でボギーが先に出たが、7番まではフェアウェイキープもパーオンも外さなかった。8番(パー3)でこの日初めてグリーンを外し、バンカーからピンに絡めてパーセーブ。前半は1ボギーに抑えたが、後半はさらに苦しい戦いだった。
9番(パー5)以降はティショットが左右に散って、フェアウェイキープがゼロ。「ショット自体も結構曲がっていましたし、グリーン上では苦戦した1日でした」と3パットのボギーも2度あった。それでも11番でラフからピン下3m弱につけてこの日初めてのバーディを奪うと、12番(パー3)でもピンに絡めるショットで連続バーディ。17番はポッドバンカーからの3打目が反対側のカラーまでオーバーしたが、20m前後をねじ込んだ。「距離も長かったので1m半くらいに寄ったら良いなと思ったら、入った」としぶとくパーを拾った。
「もうちょっと、安定したゴルフがしたかった」と悔やんだが、ホールアウト後は大会からの誕生日祝いのサプライズに笑顔。ファンからのメッセージとケーキが用意され、「幸せな一日になりました」と米ツアーメンバーとして初めて迎える誕生日を喜んだ。「こうしてこの舞台で戦えているのも、たくさんの方に支えてもらっているから。あしたも良いプレーができるよう頑張ります」とお祝いの後は真っすぐドライビングレンジへ。誰もいない練習場で、コーチである父・勝臣さんと午後8時30分ごろまで球を打ち込んだ。
メジャー優勝が懸かっていても、ただ「良いプレー」がしたいという思いは変わらない。「風に負けないくらいの気持ちで、1打1打集中して、精いっぱい頑張りたい」と残り18ホールに向けて意気込んだ。(ウェールズ・ポースコール/谷口愛純)