果たして、角田の未来はどうなるのか(C)Getty Images F1の“常勝軍団”レッドブルで、し烈な競争を続ける角田…

果たして、角田の未来はどうなるのか(C)Getty Images

 F1の“常勝軍団”レッドブルで、し烈な競争を続ける角田裕毅の去就が注目を集めている。

 現地時間7月31日には、チームの顧問を務めるヘルムート・マルコ博士が、オーストリアの日刊紙『Kronen Zeitung』で、「コンストラクターズランキングで2位を狙うのは現実的じゃない。なぜならツノダがあまりにもポイントを取れなさすぎるからだ」と指摘。その上で、目下開催中のハンガリーGP後に待つサマーブレイク期間中に話し合う意向を示唆した。

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「我々は通常、夏休みまではドライバーについては話さない。ただ、ツノダは常にホンダの庇護を受けてきた存在だ。来週にもホンダと話し合いの場を持ち、どの方向に進むか決める」

 これまで契約問題についてチーム関係者からここまで具体的に触れられる機会はあまりなかった。ただ、角田は「あまりにもポイントを取れなさすぎる」と言及されたように、直近6戦でも獲得ポイント0と成績が低迷。マシンの操作性など様々な課題があるにせよ、F1界の“重鎮”が25歳の日本人ドライバーに納得しきれていないのは言うまでもない。

 真夏の休養期間を目前に水面下での動きが慌ただしくなる中、注目発言を飛ばすのは角田側も同様だ。英専門メディア『F1 OVERSTEER』は、角田の代理人を務めるディエゴ・メンチャカ氏のコメントを紹介。来季のシート問題について、元レーサーでもある同氏は、キッパリと自分たちの考えを明らかにしている。

「我々の第1候補はこのチーム、つまりレッドブルにいることだ。もちろん、まだ夏休み前でもある。パフォーマンス次第で可能性は十分にあると思うよ。そして、他にも選択肢がある」

 あくまでレッドブルでのキャリア継続を最優先に据えたメンチャカ氏。しかし、『F1 OVERSTEER』は、「他にも選択肢がある」という部分をクローズアップ。「困難な時期を過ごしているユウキ・ツノダの将来には疑問が残る」とした上で、「今シーズン末に契約満了を迎える彼は、来季からレーシング・ブルズのルーキー、アイザック・ハジャーが自身の代役を務める可能性が高まった場合には、あらゆる可能性を模索することになる」と断言している。

 そして、同メディアは、こうも触れている。

「メンチャカ氏はツノダがアストンマーチンに移籍を検討しているという説を否定している。しかし、5月のモナコGPでキャデラックと会談した彼らは、同社が関心を持っていることを知った。ツノダがレッドブルを離れる場合、キャデラックが移籍先となる可能性がある」

 果たして、角田はF1での戦いを続けられるのか。いずれにしても目の前のレースで結果を出すことが求められる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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