レッズ戦で途中降板をし、「正直あまり覚えていない」と漏らした大谷(C)Getty Images 去る7月30日(現地時間…

レッズ戦で途中降板をし、「正直あまり覚えていない」と漏らした大谷(C)Getty Images

 去る7月30日(現地時間)、大谷翔平(ドジャース)は無念の途中降板を決めた。今季7度目の先発登板を果たしたレッズ戦で、4回に突如として崩れた背番号17は、苦悶の表情を浮かべながらマウンドから去った。

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「正直あまり覚えていないというか。本当に打席に行って、帰ってケアしてって感じだったので。どういう打席を送れていたかっていうのがあまり記憶にないかなって感じですね」

 試合後に本人は、そう淡々と振り返った。右臀部のけいれんに加え、脱水症状もあったという状態で、指名打者としての出場を続けたが、結果は5打数無安打。幸いにも大事に至らなかった模様だが、「記憶がない」というコメントも相まって衝撃と不安は広まった。

 そうした中で議論の的となっているのは、大谷翔平の起用法だ。現地時間6月16日のパドレス戦で投打二刀流を再始動させて以来、ほぼ休みなくプレーを続けてきた背番号17の負担を配慮すべきではないのかと言うものである。

 無論、ドジャース側はリスクを承知の上で起用を続けているわけだが、大谷はいまや「球界の宝」。それだけに慎重に扱うべきではないかという声も飛んでいる。米スポーツ専門局『FOX Sports』のジャーナリストであるロブ・パーカー氏は、MLB公式ネット局『MLB Network』の番組「MLB Now」において「ドジャースは欲張りすぎだ。私は少なくとも今シーズンは一切投げさせるべきではないと思っている」と断言。二刀流そのものの継続に異論を唱えた。

「ショウヘイ・オオタニの打撃は突出している。一方で今シーズンの投球は素晴らしいが、サイ・ヤング賞クラスではない。だからこそ、私は彼を打者に重きを置いて活かす方がいいと考える。毎日出場し続けて、打撃に集中させるべきなんだ」

 この異論に番組ホストを務めるブライアン・ケニー氏は「だけど、彼はどうしても投げたいと譲らなかった。そしてチームもそれを了承している。それに彼が1イニングでも抑える重要性を軽視してはいけない」と反論。しかし、パーカー氏は返す刀で次のように論じている。

「しかし、彼は投手としてずっと怪我のリスクを抱えている。それこそ見過ごすべきではないはずだ。『ユニコーン(唯一無二の意)』と称賛する声もあるが、もうそういう段階は卒業すべきだ。打者として史上最高の選手になれるのだから、その才能を無駄にすべきではない。ドジャースはそこを間違えている」

 今後もこうした論争は続いていく。そうした中で大谷がいかなるパフォーマンスを見せつけるかを興味深く見守りたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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