前人未到の挑戦を続ける大谷。その負担は計り知れない(C)Getty Images 投打二刀流の“再始動”から約2か月――…

前人未到の挑戦を続ける大谷。その負担は計り知れない(C)Getty Images
投打二刀流の“再始動”から約2か月――。大谷翔平(ドジャース)は、試行錯誤を繰り返しながら、順調に歩みを進めている。
投打ともに成績は上々である。打っては打率.271、38本塁打、73打点、101得点、長打率.604、OPS.980と軒並みハイアベレージを記録。一方で投げては合計15イニングのスモールサンプルながら、防御率2.40、WHIP1.27、奪三振率10.20と上々の数字をマーク。4シームの平均球速(98マイル=157.7キロ)も、故障離脱を余儀なくされる23年9月時点でのそれを1.2マイル(約2キロ)も上回っており、肘に執行した手術の影響も見られない。
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もっとも、約2年ぶりの投球再開の負担は少なからず出始めている。それを物語るのが、登板翌日の打撃成績だ。ここまで7度の先発登板後の試合での数字は、打率.100(20打数2安打)、1本塁打、2打点と極端に低迷しているのだ。
ゆえに起用法を再考すべきではないかという声もある。米スポーツ専門局『FOX Sports』のジャーナリストであるロブ・パーカー氏は、MLB公式ネット局『MLB Network』の番組「MLB Now」において次のように論じている。
「今年のショウヘイ・オオタニは、打撃こそ突出しているあ、投球はサイ・ヤング賞クラスにまでは戻っていない。今は彼を打者に重きを置いて活かす方が得策だと思う」
無論、疲労のリスクは本人、そしてドジャースの首脳陣も承知の上である。デーブ・ロバーツ監督は、「まだ、次の日に大きな負担になるようなものではないと思っている。だから、私は、そうした“雑音”に惑わされないようにしている」とキッパリ。登板翌日の成績不振があろうと大谷の秘める可能性を突き詰める考えを示している。
「起用法を考え直すかどうかの判断をするのは時期尚早だ。ただ、正直に言うと、彼が投げている時は、バットを振れていないような気はしていた。とはいえ、打席に立つショウヘイは依然として相手にとって脅威だ。だから、今のところその点について深く考えてはいない」
冷静に現状を見据えながら可能性を模索していく。そんな首脳陣の存在は、大谷とって心強い限りと言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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