坂本は扇の要として覚醒した姿を示し続けている(C)産経新聞社 阪神は8月1日のヤクルト戦(神宮)に延長戦の末、3-2と勝…

坂本は扇の要として覚醒した姿を示し続けている(C)産経新聞社

 阪神は8月1日のヤクルト戦(神宮)に延長戦の末、3-2と勝利、マジック36が再点灯した。

 9回に守護神の岩崎優がヤクルト打線につかまるも、2-2で迎えた10回二死二塁の好機に主砲、佐藤輝明が右越えの適時打をマーク。

【考察】阪神優勝へのキープレイヤー”坂本誠志郎と梅野隆太郎”の魅力に迫る‼︎坂本にあって梅野に無いものは何!?

 頼れる主砲の打棒で勝ち越しに成功すると、10回裏に登板した左腕リリーバー、及川雅貴は打者3人をわずか10球で三者凡退に封じ、プロ6年目にしてプロ初セーブをマークした。

 また23年以来の優勝に向かうチームでは投手陣をリードする捕手起用にも注目が高まっている。

 後半戦は4試合連続で坂本誠志郎が先発マスクをかぶった。

 そして後半戦5戦目となった7月31日の広島戦(甲子園)で先発マスクを託されたのは大卒5年目捕手の栄枝裕貴だった。

 ルーキー左腕、伊原陵人とバッテリーを組むも4回5安打4失点とインサイドワークを発揮できず。打席でも、右飛、空振り三振と攻守に精彩を欠き、5回からバッテリーごと交代となった。

 阪神の捕手起用に関しては球界内からも考察の声が上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチを務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は1日までに自身のYouTubeチャンネルに「【考察】阪神優勝へのキープレイヤー"坂本誠志郎と梅野隆太郎"の魅力に迫る!!坂本にあって梅野に無いものは何!?」と題した動画を更新。阪神の捕手起用に独自の考察を加えている。
 
 まず今季躍動した姿を見せている坂本に関して高木氏は「今年の坂本というのは1ランク上をいってるよな 覚醒してるよな 選手として」と高く評価する。

 インサイドワーク、打撃面でも先の巨人戦では本塁打、後半戦に入っても猛打賞をマークする試合があるなど、「打てる捕手」としても存在感を示しているとあって、「冴えてるし 打てるしリードもできるし」と全盛期を迎えていると指摘。

 また後半戦開幕となった試合では才木浩人とバッテリーを組み、完封勝利をあげたことも注目された。これまでは梅野隆太郎とのバッテリーが主だったことから、この変化も注目された。

 この点に関しては坂本が最近打てていることもあり、打撃面の援護も期待しての起用ではないかと考察を加えながら、「良いときに良いものは使い続けろって これは鉄則だよ」としながら、「坂本が今年何もかも梅ちゃんより上という風になってくると、それは梅ちゃんの出番はなくなるよ」とずばり。

 その上でベテラン捕手に関しては「梅ちゃんがこれからどうするかというと、使われたときに結果を残し続けないとダメだということだよね」と助言する。

 長いシーズンを考えると「坂本でこのままシーズン乗り切れるかというと、体力的なものとか色々なことがあって」今後も併用の場面がいずれ出てくるという見方を示した。

 その上で梅野にも後輩の坂本から学んでもらいたいポイントがあるとした。 

 「坂本が(マスクを)かぶってると、ピンチのときにみんなに話しかけているよね」「輪の中心になっている」と、まさに扇の要としてナインをしっかりまとめる役割を果たしているとしながら「それを梅ちゃんもやらないといけない」とした。
 
 捕手においては「何が大事かといったら所作なんだよ」と全方位に目配りがきく坂本の良さが今は最大限に生かされていると指摘した。

 坂本といえば球宴第2戦で見せた、つば九郎を全セベンチに迎え入れた優しさも話題を集めた。広い視野、目配り、気配りは特に司令塔の役割の捕手には求められるポイントとあって、この点でも高く評価されている。

 強いチームにはしっかりした正捕手が在籍しているというのが定番とあって、今後も藤川球児監督がどのような形で最強投手陣をたばねる正妻を起用していくかも注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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