第107回全国高校野球選手権徳島大会は、鳴門が3年ぶり15回目の夏の甲子園大会出場を決め、幕をとじた。各チームの実力が…

 第107回全国高校野球選手権徳島大会は、鳴門が3年ぶり15回目の夏の甲子園大会出場を決め、幕をとじた。各チームの実力が伯仲し、白熱した好ゲームが繰り広げられた。

 鳴門は橋本朋来投手(3年)が大会終盤に投打の柱として急成長し、頂点をつかんだ。威力のある直球と低めのスライダーを投げ分けて打者に的を絞らせず、準決勝の徳島商戦は12奪三振で完投。決勝の鳴門渦潮戦は相手に三塁を踏ませない内容で完封した。大会を通じて21イニングを投げ、四死球はわずか一つと、抜群の制球力を見せた。

 打線は、稲山壮真選手(2年)が準決勝で逆転2点本塁打で試合を決めたほか、橋本投手は決勝で先制の適時打を放って勝負強さを見せ、大会を通じた打率も5割の数字を残した。

 準優勝の鳴門渦潮は、準決勝まで大城礼投手(3年)が安定していた。その準決勝の徳島北戦では双方、無得点で迎えた九回に、4番の長嶋颯斗選手(3年)が執念のスリーバントで走者を三塁に進め、後続の適時打で決勝に進んだ。一方、決勝ではこの大会で初めて先制され、終始後手に回ってしまった。

 4強入りした徳島商は福島虎之介投手(3年)が軸となり、手堅い試合運びを見せたが、準決勝で逆転負けを喫した。球速140キロ台後半の速球派・赤沢悠哉投手(3年)を擁する徳島北も4強まで進んだが、逆転サヨナラの好機にあと1本が出なかった。

 このほか、2回戦での「14―13」の川島―城北の打撃戦、記録上「三振振り逃げと暴投」が決勝点となり徳島商に惜敗した城東の試合も記憶に残るものとなった。

 投手は厳しく打者の内角を攻め、打者もひるまず踏み込んで振りにいく。両チームで計9死球という試合もあった。負けたら終わりという真剣勝負ではあるが、くれぐれもけがには気をつけ、これからも野球を楽しんでほしい。(鈴木史)