パラスポーツを身近に感じてもらおうと、来年のミラノ・コルティナ冬季パラリンピック代表に内定しているノルディックスキーの…

 パラスポーツを身近に感じてもらおうと、来年のミラノ・コルティナ冬季パラリンピック代表に内定しているノルディックスキーの森宏明選手(朝日新聞社)が30日、東京都文京区内で子どもたち向けに車いす体験会を開いた。

 学童の柳町育成室に通う小学生約50人が参加。森選手からブレーキのないバスケットボール用の車いすの操作方法を教わり、実際に試乗して前後走行やターンの練習をした。

 車いすの背もたれにかけたビブスを奪う「しっぽとりゲーム」に、森選手は5試合にフル出場したが、一度もビブスを奪われなかった。2年生の林杏美さんは「初めて乗った車いすはこぐのが難しかった。森選手はスタミナがすごい」と話した。

 森選手は高2で事故にあい両足を切断。事故後に始めたシットスキーで2022年北京パラに初出場した。体験会後の講演では、事故後に友人や家族の気遣いや支えがあったことが、パラリンピック出場という新たな目標を持つきっかけになったと紹介。「困っている友達がいたら、自分にできることはなんだろうと考えてできることをしてほしい」とメッセージを伝えた。(藤田絢子)