全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は29日、新たにテニス、ボクシング、バレーボール男子、ソフトテニス女子、サ…

 全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は29日、新たにテニス、ボクシング、バレーボール男子、ソフトテニス女子、サッカー女子が始まり、9競技が6県で行われた。

 ソフトボール女子で厚木王子(神奈川)が創志学園(岡山)を破り、優勝した。

 厚木王子4-3創志学園

「みんなと優勝」宝物に…千葉香子選手(厚木王子3年)

 延長八回裏、1点差を追いつき、なお一死三塁の好機。「自分が決めるしかない」と打席に立った。サインはヒットエンドラン。外角低めの直球を確実に転がし、三塁走者が生還し、チームはサヨナラ勝ちした。

 中学3年の時、強豪・厚木商が総体で優勝すると、「同じ舞台に立ちたい」と同校に進学。その後、同校は統合で厚木王子に校名が変更された。昨年の総体は捕手で出場したが、1回戦敗退。「来年は日本一になる」と誓って練習を重ねてきた。

 主軸の5番を担う。「つなげるプレー」を意識し、着実にバットに当て、ゴロを転がす技術の習得に励んだ。ほぼ毎日、チームメートに速球を投げてもらったり、マシンを使ったりして練習を繰り返した。練習試合でヒットエンドランを失敗すると、多い時は1時間、黙々とゴロを打ち続けた。

 持ち味であるチームのための打撃で優勝に貢献し、「絶対に日本一になると決め、練習してきた。みんなと優勝できた経験は宝物」とうれし涙を流した。大学でもプレーを続け、「長打も打てて確実にランナーをかえせる打者になりたい」と笑顔で語った。