(29日、第107回全国高校野球選手権大会西東京大会決勝、日大三8―4東海大菅生) 優勝が決まった瞬間、日大三エースの近…
(29日、第107回全国高校野球選手権大会西東京大会決勝、日大三8―4東海大菅生)
優勝が決まった瞬間、日大三エースの近藤優樹(3年)はスコアボードの方を向き、涙をぬぐった。「苦しい場面でも仲間が打ってくれると信じ、強気で腕を振っていた」。9回を投げ抜き、思いがこみ上げた。
試合中、ずっと笑顔でいた。四回に2点返され、五回に失策などでさらに2点を失い逆転される。それでも近藤は「打たれて嫌な顔をしていたら、変な雰囲気を与えてしまう」。マウンドから笑顔でリードし、仲間の守備を信じた。
最速137キロの直球、スライダー、カットボールを織り交ぜ、六回以降をゼロに。「任された場面で投げることだけを意識」し、背番号1の重責を果たした。
さらに笑顔になる場面があった。東海大菅生の2番手投手、藤平寛己(同)は中学生のとき、同じチームで白球を追った仲間だ。高校で戦おうと約束したことが、決勝でかなった。互いに打席に立つとき、楽しくて笑みがこぼれた。「本当に実現したな。ライバルでいてくれて、ありがとう」
仲間やライバルがいて、たどり着いた頂点。「まだ実感がない。行ってからわいてくるのかな」。夢の甲子園を、全力で楽しむ。=神宮(石平道典)