第107回全国高校野球選手権香川大会は27日、尽誠学園が英明を破り、9年ぶり12回目の夏の甲子園出場を決めた。18日間…
第107回全国高校野球選手権香川大会は27日、尽誠学園が英明を破り、9年ぶり12回目の夏の甲子園出場を決めた。18日間にわたった球児たちの熱い戦いを担当記者が振り返る。
出場37校36チームの頂点に立ったのは尽誠学園だった。
決勝で、一回表に2点を先制された尽誠学園は、その裏、連続三塁打などで5点を奪い逆転。七回には生田の中越え本塁打で突き放した。守備では二回以降、得点圏に走者を許しながら、相手を無得点に抑えた。
「守備からリズムをつくる」野球を徹底し、準決勝までの4試合で失策はゼロ。決勝で1つ失策があったものの、大会を通じてわずか6失点の堅守ぶりだった。
打撃面では、チーム打率は2割9分5厘と決して高くはなかったが、鎌田、広橋、奥など打率4割台の打者を中心に、好機を逃さなかった。
攻守の要はエースで4番の主将、広瀬。この大会では3試合を完投し、計33回を投げて四死球5、防御率0.82と安定した投球でチームを引っ張った。打撃でも、英明戦でチーム初得点につながる三塁打を放つなど、得点圏打率10割の勝負強さを見せた。
準優勝となった英明は、冨岡、吉川、植上ら計6人の投手の継投で準々決勝、準決勝と1点差の接戦を勝ち抜いてきた。決勝で敗れたものの、先発メンバーのうち、6人が2年生で、来年の活躍も期待される。
今大会は本塁打が7本(ランニング本塁打1本を含む)で、低反発バットが導入された昨年の大会の1本から大幅に増えた。県高野連の桑嶋裕二理事長は「低反発バットが導入されて1年。選手たちも(バットの)特性に合わせて打てるようになってきたのでは」とみている。(木野村隆宏)